JCBカードと楽天カードのJCBは違いは何なのでしょうか?年会費やポイントの貯まりやすさなどを比較して、どちらを発行するのがお得かを解説していきたいと思います。
JCBカードと楽天カードの基本情報比較表
JCBカードにはいくつか種類がありますが、今回は一番ベーシックなJCB一般カードと比較していきます。
JCB一般カード | 楽天カード | ||
---|---|---|---|
年会費 | 1,375円(税込) | 無料 | |
家族カード | 440円(税込) | 無料 ※5枚まで発行可 | |
ETCカード | 無料 | 年会費550円(税込) | |
ポイント還元率 | 0.50%~2.50% (1,000円=1P) | 1.0%~4.0%(100円=1P) | |
ポイント有効期限 | 2年間(24ヵ月) | 無制限(※) | |
マイル還元率 | ANA/JAL/スカイ:0.3% (1P⇒3マイル) | ANA:0.5% (1P⇒0.5マイル) | |
電子マネーチャージ | QUICPay利用、楽天Edy | nanaco | |
海外旅行保険 | 傷害死亡・後遺障害 | 最大3,000万円 | 2,000万円 |
傷害治療補償 | 最大100万円 | 200万円 | |
疾病治療補償 | 最大100万円 | 200万円 | |
救援者費用 | 最大100万円 | 200万円 | |
賠償責任 | 最大2,000万円 | 2,000万円 | |
携行品損害 | 最大100万円 | 20万円 | |
海外旅行保険の付帯条件 | 利用付帯 | 利用付帯 | |
国内旅行保険 | 傷害死亡・後遺障害 | 最大3,000万円 | – |
※:楽天カードのポイント(楽天ポイント)は『最後にポイントを獲得した月を含めた1年間』であり、最後にポイントを獲得した月を含めた1年間に新たなポイントを獲得しない場合のみ失効となります。そのため、実質無制限で貯め続けることも可能です。
ポイントの貯まりやすいお得なカードを選びたい場合は「提携店の利用頻度」で決める
JCB一般カードのポイント還元率は0.5%、楽天カードのポイント還元率は1.0%です。普通に考えれば楽天カードの方がポイント還元率が高いため、何も考えずに楽天カードを選んでおけば間違いありません。
しかし、どちらも『提携店・提携サービスで利用した際にはポイントを2倍や3倍で貰うことができる』ということも考慮すると少し変わってきます。
JCB一般カードはプロパーカード優遇サービス「ORIGINAL SERIES(JCBの楽天カードでは使えません)」に掲載されているお店で使えば、ポイントを2倍や3倍で貰うことができます。ORIGINAL SERIESにはAmazonやセブンイレブン、スタバなどが含まれています。
一方、楽天カードは楽天市場や楽天トラベルなど楽天のサービスやマクドナルドなどでポイントを2倍や3倍で貯めることができます(貯まるお店一覧はこちら)。
どちらのカードでもポイントを倍以上もらうことができる場合もあれば、どちらかのカードとしか提携していない場合もありますので、自分が普段使っているお店が含まれている方を選ぶのが一番お得です。
私の場合で言うと、私はよく楽天ブックスで本を買いますし、旅行の際は楽天トラベルでホテル予約やレンタカー予約をしますので、楽天カードを使った方がお得度は高いです。JCBカードで決済してしまうと単純に半分のポイントしかもらえないため大きな損になってしまいます。
もしあなたがAmazonでよくお買い物するのであれば、JCBカードを使っておいた方がポイントをたくさん貯めることができます。
普段使っているお店は個人によって大きく異なりますので、ORIGINAL SERIESと楽天カード提携店をじっくり見て「自分がどちらの方が使っているお店が多いか」を判断してみましょう。多い方が発行すべきお得なクレジットカードです。
単純なポイントの貯まりやすさは楽天カードの勝ち
JCBカードも楽天カードも『月の利用額の合計』をもとに「1,000円利用ごとに1ポイント」「100円利用ごとに1ポイント」でポイントを貯めることができます。
このことからも分かるようにJCBカードは100円単位以下の端数は切り捨てとなってしまうため、お得度は楽天カードよりも下がります。
例えば、JCBカードと楽天カードで月1,500円使った時に楽天カードなら15ポイント貯まりますが、JCBカードでは1ポイントしか貯まりません。JCBカードのポイント(OkiDokiポイント)は1ポイント=他社ポイントの5ポイント以上の価値で使えることが多いですが、そうであっても楽天カードの3分の1の価値しかないことになります。
先ほどのORIGINAL SERIESのお店経由でポイントを貯めれば1,500円でもJCBカードの方がポイントが貯まることがありますが、「JCBカードも楽天カードも特に普段使っているお店がない」という場合は楽天カードを選んだほうが絶対にお得です。
マイルは楽天カードの方が少しだけ貯まりやすいけど…
JCBカードはANAマイル、JALマイル、スカイマイルをマイル還元率0.3%で貯めることができ、楽天カードはANAマイルをマイル還元率0.5%で貯めることができます。
JALマイルとスカイマイルを貯めたい場合は、JCBカードを選んでおけば間違いありません。
ANAマイルに関しては楽天カードの方が還元率が高いため、早くマイルを貯めることができます。
しかし、他のクレジットカードと比較するとどちらのカードもマイルは貯まりにくいと言えます。
ANAが発行するANAカードは一番低ランクなカードでもマイル還元率0.5%あり、マイル移行手数料を年間5,000円(VISAの場合は年間6,000円)を払えば2倍の1.0%で貯めることができます。JALカードに関してもマイル還元率は0.5%以上を保証されています。
JCBカード、楽天カードどちらを使う場合も、ポイントはマイル以外のことに使った方がお得度は高いです。楽天カードだけで言えば、楽天トラベルでホテル代の宿泊費用にポイントを使った方がお得ですよ。
マイルが貯まりやすいカードを知りたい場合はこちら↓
海外利用ならJCBカードと楽天カードのポイント還元率は同じ
JCBカードは会員ページ「MyJCB」とWeb明細サービス「MyJチェック」に登録すると、海外利用時のポイントが2倍になる特典があります。JCB一般カードのポイント還元率は0.5%ですから、2倍になれば還元率1.0%になり、楽天カードと同じになります。
海外旅行保険は楽天カードの方が充実している
海外旅行保険で一番利用頻度の高い項目は『傷害治療補償(ケガの治療費を補償)』『疾病治療補償(病気の治療費を補償)』『携行品損害(紛失物の修理・購入費を補償)』の3つであり、これらの補償額が高いクレジットカードが海外旅行保険の充実したクレジットカードだと言われています。
JCBカードはそれぞれ最大100万円、楽天カードは傷害・疾病治療補償が200万円、携行品損害が20万円まで補償されます。楽天カードの方が総合的な補償額が大きいため、海外旅行保険は楽天カードの方が優れていると言えます。
携行品損害の補償額だけJCBカードの方が優れていますが、旅行中の紛失はスマホやカメラが一般的ですので、ほとんどの方は20万円もあれば十分かと思います。もちろん「自分よりもカメラの保険を手厚くしたい!」という場合は、JCBカードの方がおすすめとなります。
このあたりも「自分が何を重視するのか?」ということをポイントに決めるといいでしょう。
付帯条件はどちらも『利用付帯』となっているため、航空券の購入やホテル宿泊費の支払いにカードを使えば海外旅行保険を適用してもらうことができます。
JCBカードなら海外キャッシングのATM手数料が無料
JCBのプロパーカード(JCBが直接発行しているクレジットカードのこと)は海外キャッシングのATM手数料が無料になります。楽天カードはあくまでもJCBの提携カードであるためATM手数料は無料になりません。
楽天カードの海外キャッシングのATM手数料は「1万円以下は1回110円(税込)」「1万円越えは1回220円(税込)」が発生します。
【JCBプロパーカード一覧】
海外現地での割引特典はどちらも同じ
JCBは海外での優待特典を用意しています。会員限定優待アプリ「たびらば」に掲載されているレストランやショップなどで割引してもらえますので、単純に海外旅行がお得に楽しめます。ホノルルのピンクラインの割引なんかも有名です。
ただ、たびらばはJCBのマークがついていればプロパカード・提携カード関係なく利用することができますので、海外旅行でのショッピングお得度はどちらも同じだと言えます。楽天カード自体には海外現地の優待サービスは用意されていません。
緊急時のサポートはJCBカードの勝ち
カードを紛失したり、スキミングによって不正利用された場合はサポートデスクに原因究明と対処をしてもらう必要がありますが、この時の対応はカード会社によって微妙に違います。
一般的には『銀行系カード』と『信販系カード』は対応が良く、『流通系カード』はあまり良くないと言われています。
銀行系 | 信販系 | 流通系 | |
---|---|---|---|
主なクレカ | ■三井住友カード ■MUFGカード(三菱東京UFJ銀行) | ■JCBカード ■アメリカン・エキスプレス・カード ■ライフカード ■ダイナースクラブカード | ■楽天カード ■エポスカード ■セゾンカード |
JCBカードは信販系に含まれるためサポートが丁寧です。サポートデスクに電話すれば比較的スムーズに繋がりますし、不正利用のチェックや補償も迅速に対応してもらうことができます。
一方、楽天カードは流通系に含まれ、対応はやや悪いです。サポートデスクの電話が繋がりにくかったり、いざ繋がっても「こちらでは対応できかねますので、○○に掛けなおしてください。」とたらい回しにされることもあります。
もちろん楽天カードでも丁寧に対応してもらえることもありますが、確率的にはJCBの方がサポートは丁寧です。
楽天カードを含め、流通系カードは年会費が安かったりポイントが貯まりやすいメリットはあるのですが、その分サポート関係のデメリットもありますので、どちらを優先するかで発行するべきカードが変わると言えます。
年会費は楽天カードの勝ち
JCBカードは年会費1,250円、楽天カードは年会費無料で使うことができます。年会費がかからなければ損になることはありませんので、楽天カードの方が気軽に発行しやすいかと思います。
まとめ
以上がJCBカードと楽天カードの違いです。基本的なポイントの貯まりやすさや年会費の安さ、海外旅行保険の充実度は楽天カードが勝っていますが、いざというときのサポート対応力や海外キャッシングのATM手数料の安さはJCBカードの方が上ですので、自分がどちらを重視するかで決めましょう。
特に理由がなければ楽天カードを発行しておいた方がお得度は高いです。年会費も無料ですので、持っておいて損はありませんからね。
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