国内旅行保険を付帯したクレジットカードは何種類もあり、それぞれ補償額や保証範囲、利用するための条件などが異なります。
1枚ずつ比較すると1日では足りない膨大な情報量です。
そこで、このページでは7年間クレカの情報を集めている旅井が国内旅行保険が充実したクレジットカードの中で特におすすめのものをまとめました。
また、選び方や各カードの補償項目ごとの比較表も用意していますので、国内旅行保険向けクレジットカード選びの際にご活用ください。
選び方
入院日額や通院日額は意外と考える必要がない
国内旅行保険には、旅行中にケガを負った際に発生する入院費用、通院費用、手術費用を補償する項目が用意されています。
ただ、これらの項目は補償範囲が限定的で、実際には使える場面が限られてきます。
例えば、JCBゴールドの約款を見てみると、
『被保険者が日本国内を旅行中、旅館、ホテルなどの宿泊施設に宿泊者として滞在中に、火災・爆発事故により傷害を被り…(以下略)』と記載されています。
ホテルで火災や爆発が起きることはかなり珍しいですよね?
JCBゴールドだけではなく、クレジットカードの国内旅行保険の補償範囲は
- 宿泊を伴うツアー旅行中のケガ
- 宿泊施設の火災や爆破事故によるケガ
- 公共交通乗用具搭乗時のケガ
となっています(詳しくは各カードごとに異なる)。
海外旅行保険の場合だと、だいたいどのような状況で起きたケガや病気でも補償の対象となるため傷害・疾病治療補償(入院費用、通院費用、手術費用を補償する項目)を基準にクレジットカードを選別するのですが、国内旅行保険の場合は重視する必要はありません。
「今度、北海道でスキーをするからケガに備えて保険を準備しておこう!」
「この時期は食中毒が心配だから国内旅行保険を準備しておこう」
このように考えている場合は、クレジットカードではなく保険会社の国内旅行保険への加入が最適です。
保険会社の国内旅行保険は、クレジットカード付帯の国内旅行保険よりも補償範囲が広いです。
補償項目 | 保険会社の国内旅行保険 | クレジットカードの国内旅行保険 |
---|---|---|
死亡・後遺障害 | ○ | ○ |
入院日額 | ○ | ○ |
手術費用 | ○ | ○ |
通院日額 | ○ | ○ |
携行品損害 | ○ | × |
個人賠償責任 | ○ | × |
救援者費用 | ○ | × |
航空機遅延・欠航費用 | ○ | ○ |
表からもわかるように、クレジットカードの国内旅行保険には携行品損害、個人賠償責任、救援者費用が補償されていません(各項目の意味は国内旅行保険の項目を参照)。
そのため、ケガや病気に備えて保険を用意しておきたいときや、カメラや自転車などの機材故障を補償してもらいたいときに利用するといいでしょう。
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航空機遅延・欠航補償を基準に選別するのが最適
国内旅行保険の項目には、台風や雪によって飛行機が遅延・欠航したときに発生する費用を補償する『航空機遅延・欠航補償』があります。
時期によっては入院費用や通院費用よりも利用する確率が高くなりますので、国内旅行保険目的でクレジットカードを発行する場合は、最も選別基準に適しています。
参考程度に航空機遅延・欠航補償の各項目と補償内容をまとめておくと、
項目 | 内容 |
---|---|
乗継遅延費用 | 乗継する予定だった飛行機に各カード会社が指定する時間(一般的には4時間ほど)搭乗できなかった場合に発生したホテル代や飲食代を補償。補償金額は1万円~2万円ほど。 |
出航遅延費用 | 搭乗する予定だった飛行機に各カード会社が指定する時間(一般的には4時間ほど)搭乗できなかった場合に発生した飲食代を補償。補償金額は1万円~2万円ほど。 |
寄託手荷物遅延費用 | 搭乗した飛行機に預けた荷物が各カード会社が指定する時間(一般的には6時間ほど)内に到着しなかった場合に、空港に到着してから48時間以内に発生した衣類または生活必需品の購入費を補償。補償金額は1万円~2万円ほど。 |
寄託手荷物紛失費用 | 搭乗した飛行機に預けた荷物が各カード会社が指定する時間(一般的には48時間ほど)内に到着しなかった場合は、その荷物は紛失されたものとみなし、空港に到着してから96時間以内に発生した衣類または生活必需品の購入費を補償。補償金額は4万円ほど。 |
となります。
一般的に航空機遅延・欠航補償はゴールドカード以上のクレジットカードに付帯されています。
年会費の安さを基準に発行するカードを決めるのも悪くありませんが、どうせなら空港ラウンジの無料利用特典を付帯したカードを選び、より国内旅行を快適に楽しめるように工夫することをおすすめします。
利用条件は自動付帯を選ぶ
国内旅行保険の利用条件は、
- クレジットカードを持っているだけで加入扱いとなる『自動付帯』
- 旅行費用(宿泊費用や公共交通機関の費用)を国内旅行保険付帯のクレジットカードで支払うことで加入扱いとなる『利用付帯』
の2種類あります。
当然、選ぶべきは『自動付帯』のクレジットカードです。
国内旅行保険目的の発行に適したおすすめクレジットカード3枚
JCBゴールド
年会費 | 11,000円(税込) 初年度無料 | |
---|---|---|
国際ブランド | JCB | |
旅行保険 | 海外:最高1億円(自動付帯※一部利用付帯) 国内:最高5,000万円(自動付帯) | |
ポイント | 1,000円=1P(OkiDokiポイント) | |
マイル還元率 | ANA/JAL/スカイ:0.3% |
- 国内旅行でも航空機遅延・欠航費用が補償される!
- JCBトラベルで宿泊費用の割引が可能!
- 国内28空港とダニエル・K・イノウエ国際空港の空港ラウンジが無料
国内旅行保険目的での発行に最も適したクレジットカードはJCBゴールドです。
理由は『航空機遅延・欠航費用が国内旅行も対象であり、かつ補償金額が他のゴールドカードよりも高めだから』です。
ゴールドカードであれば航空機遅延・欠航費用を付帯していることが多いですが、その多くは海外旅行のみを対象としています。
例えば、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードやOrico Card THE GOLD PRIMEなどがそうです。
また、国内旅行を対象にしたクレジットカードでも、補償金額まで細かく比較するとJCBゴールドが最も優秀であることがわかります。
同価格帯のdカード GOLDを比較対象として見てみても、JCBゴールドの補償金額の多さはわかりやすいかと思います。
空港ラウンジの無料利用特典もしっかりと付帯されていますので、国内旅行で使うクレジットカードとして最もおすすめできるうちの1枚です。
Reader’s Card(リーダーズカード)
年会費 | 2750円 初年度年会費無料 | |
---|---|---|
国際ブランド | MasterCard | |
旅行保険 | 海外:最高2000万円(自動付帯) 国内:最高1000万円(利用付帯) | |
ポイント還元率 | 1.25% | |
マイル還元率 | ANA:約1.13% |
- ゴールドカード並みの国内旅行保険を付帯
- 年間30万円以上の利用で年会費無料
- 驚異のポイント還元率1.25%&使い道も優秀
年会費無料で使いたいのならReader’s Card(リーダーズカード)がおすすめ。
初年度年会費無料であり、2年目以降も年間30万円以上の決済で無料になります。
国内旅行保険に関しても入院日額5,000円、通院日額3,000円とJCBゴールドにも負けない内容になっています。
残念ながら航空機遅延・欠航費用は付帯されていませんし、空港ラウンジも無料で使うことができませんので、死亡や後遺障害、ケガなどに安く備えておきたいときに使うといいでしょう。
MUFGカード ゴールド
年会費 | 2,095円(税込) | |
---|---|---|
国際ブランド | VISA/MasterCard/JCB | |
旅行保険 | 海外:最高2000万円(自動付帯) 国内:最高2000万円(利用付帯) | |
ポイント還元率 | 0.49% | |
マイル還元率 | JAL:0.2% |
- 年会費約2,000円の格安ゴールドカード
- 国内旅行でも航空機遅延・欠航費用が補償される!
- 国内6空港のラウンジが無料で使える
もう少し年会費をかけてもいいのであればMUFGカード ゴールドがおすすめ。
年会費2,095円(税込)とかなり安く設定されていますが、国内旅行保険はしっかりと付帯されており、航空機遅延・欠航費用も国内旅行が対象に含まれています。
デメリットは、空港ラウンジの対象範囲が狭く、6空港(成田国際/羽田/関西国際/中部国際/新千歳/福岡)でしか使えないということ。地方住みや地方への旅行が好きな人ほど少し不便に感じます。
「空港ラウンジは他のゴールドカードで使える」という人ほど相性がいいカードだと言えるでしょう。
トピック:国内旅行クレジットカード
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