銀聯カードとは、中国発祥の銀聯(ぎんれん)を国際ブランドとするクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードの総称です。
銀聯とは
銀聯は中国で生まれた国際ブランドのことです。日本でいうとJCBのようなもの。
もともと中国では様々な銀行があったのですが、それぞれ独自のシステムやルールで運営されており、かなり使いづらい状態だったため、2002年3月26日に中国人民銀行の主導で「中国の銀行・クレジットカードを使いやすくしよう!」という目的で作られたのが誕生の理由です。
VISAやMasterCardは「世界中で決済をしやすくしよう!」という目的で作られた国際ブランドですので、規模は違えど理由はほぼ同じですね。
ただ、中国ではVISAやMasterCardがそこまで普及していなかったため、銀聯が登場したことによって『中国で一番使える国際ブランドは銀聯』という地位を確立しました。当サイトの中国のクレジットカード事情でも「海外旅行ではVISAかMasterCardのクレジットカードが必須ですが、中国旅行では銀聯が必須です」と解説していますが、2019年現在もその状況は変わっていません。
また、中国人旅行客の進出とともに銀聯が使えるお店も世界中に広がり、日本、韓国、タイ、シンガポール、アメリカ、ドイツ、フランス、オーストラリアなど、約20カ国に加盟店を持っています。日本でも「UnionPay(ユニオンペイ)」というロゴを見たことがある人も多いはず。
数は少ないですが日本国内でも銀聯カードを発行している会社はあります(後述します)が、基本的には中国人観光客向けのマークだと認識していて問題ないでしょう。
銀聯カードを発行する意味
日本人が銀聯カードを発行するのは海外旅行や海外出張で中国(香港と台湾を除く)を訪れるときでしょう。
そもそも現在の中国ではQRコード決済のAlipay(アリペイ)とWeChatペイ(ウィーチャット)が2強であり、都市部ではこの2つのアプリを持っていないと支払いに不便に感じるほど生活に根付いています。
しかし、AlipayもWeChatペイも日本国内の銀行口座は登録することができず、実質使うことができません。利用するためには中国国内の銀行口座を新しく開設する必要があります。
もっと詳しく知りたい方はこちら
そこで、銀聯カードの出番です。
銀聯カードは普通のクレジットカードやプリペイドカードと同じように誰でも発行することができ*1、新規での口座開設なども必要ありません。使えるお店の数もAlipayやWeChatペイよりも少なくはなりますが、持っていないよりはマシです。
多いので使えないところ多いわで、今まで行った国とは違う準備が必要みたいです。
とりあえず現金とは別に銀聯カード作ろうかと。
AlipayとPayPayが業務提携したとかいう話があったので行けるかと思ったんですけど、両方使えるのは日本のみで、中国ではまだAlipayのみなんですって。
今後に期待。— かな👽キングダム円盤早く (@kanakana917) October 28, 2019
みんな、中国に来るときは銀聯カード作っとこうな…SMBCかMUFGに口座あればかんたんに作れるからな…
— さんぽ (@sanponan) October 28, 2019
日本国内で発行できる銀聯カード一覧
カード名 | 発行会社 | 年会費 | 特徴 |
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三井住友銀聯カード | 三井住友 | 無料 | 三井住友が発行する銀聯カード。一番ベーシックでおすすめ |
ANA銀聯カード | 三井住友 | 無料 | ANAマイル貯めている人向け。1,000円=1P=5マイルで貯まる |
Trip.comグローバルカード | 三井住友 | 無料 | Trip.comでホテル宿泊料金が5%~10%OFF |
MUFG銀聯カード | 三菱UFJニコス | 無料 | 海外利用でポイント2倍。ゴールドカードもある ※:MUFGカードを持っていない場合は発行できません |
NEO MONEY | クレディセゾン | 無料 | プリペイドカードが欲しい場合はコレ |
中国銀行デビットカード | 中国銀行(※1) | 1,000円 | 中国銀行の銀聯カード。東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の支店で作れる ※:中国銀行の口座開設も必要 |
中国工商銀行デビットカード | 中国工商銀行 | 1,100円 | 中国工商銀行の銀聯カード。東京と大阪の支店で作れる ※:中国工商銀行の口座開設も必要 |
日本国内での銀聯カードの作り方
日本国内での銀聯カードの作り方は、普通のクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードと同じです。
クレジットカードであれば、カード会社の公式サイトから申し込みを行い、所定の審査に合格することで発行してもらうことができます。国内の銀行口座でも発行が可能です。
プリペイドカードはクレジットカードよりも審査が楽で、申込年齢も「13歳から」と低め。親の同意も必要ありません。中学生や高校生が中国旅行に行くときに発行するといいでしょう。
デビットカードは、その銀行の銀行口座を開設することで発行することができます。日本国内に用意された支店に行き、窓口で申し込みを行いましょう。
*1:1 | クレジットカードの場合は一定の審査があります。 |
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