国内で発行できるクレジットカードの中で、ホテル無料宿泊特典が付いている代表的なカードと言えばスターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(以下、SPGアメックス)とアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(以下、アメックスプラチナ)の2枚です。
そこで今回は、SPGアメックスとアメックスプラチナの無料宿泊特典を比較し、どちらの方が最適かを決めていきたいと思います。
各カードの無料宿泊特典の違いや注意点をしっかりと把握しましょう。
無料宿泊特典目的ならSPGアメックス一択
『無料宿泊特典』と言っても対象ホテルや特典を利用するための条件は様々。SPGアメックスとアメックスプラチナの無料宿泊特典は大きく異なりますので、比較は簡単です。
SPGアメックス | アメックスプラチナ | |
---|---|---|
対象ホテル | 全世界のカテゴリー1~6のマリオット・インターナショナル加盟ホテル |
※対象外ホテルあり |
除外日(ブラックアウト) | なし | あり |
同伴者 | 1名まで無料 | 1名まで無料 |
追加料金による部屋のグレードアップ | 可能 | 可能 |
ホテル上級会員特典との併用 | 可能 | 不可能 |
利用方法 | WEB予約 or 電話予約 | 電話予約 |
上記の表からもわかるように、SPGアメックスは世界中のホテルが対象であり、かつ除外日が一切設定されていないため、圧倒的に使いやすいです。
後ほど詳しく解説しますが、アメックスプラチナの無料宿泊特典はゴールデンウイークや年末年始、お盆休み、三連休などは基本的に使えず、平日の利用が主となります。
忙しい人や平日に休むのが難しい人は特典を利用するために頭を悩ませるでしょう。
よって、無料宿泊特典を一番の目的とする場合は、SPGアメックスを利用した方がストレスなく満足いく結果を得ることができます。
無料宿泊特典の対象ホテルを比較
SPGアメックスの無料宿泊特典は『マリオット・インターナショナルに加盟しており、1泊5万ポイント未満で宿泊できるホテル』が対象。カテゴリーで言えば1~6です。
マリオット・インターナショナルの最高カテゴリーは7ですから、ほぼ全てのホテルが対象と言っても過言ではありません。
ザ・リッツ・カールトンやマリオット、シェラトンなど、世界的なラグジュアリーホテルに泊まれますし、日本国内だけではなく世界中で利用することができます。
一方、アメックスプラチナの無料宿泊特典は主に日本国内のホテルが対象。
フリー・ステイ・ギフト(アメックスプラチナの無料宿泊特典の名前)の内容は毎年変わるため明確に「このホテル!」と決まっているわけではありませんが、主に以下のホテルグループが対象となります。
- オークラ ホテルズ&リゾーツ
- ニッコー・ホテルズ・インターナショナル
- ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ
- プリンスホテルズ&リゾーツ
- ハイアットホテルズアンドリゾーツ
- ヒルトン・ワールドワイド
また、対象ホテルグループに含まれるホテルでもフリー・ステイ・ギフトの対象外となっていることがありますので、利用前に必ず確認する必要があります。
例えば、ハイアットホテルズアンドリゾーツはハイアット リージェンシー大阪のみが対象です。他のハイアットは利用できません。
さらに、対象ホテルは国内に限定されますので、海外旅行好きの人にとってはSPGアメックスの方が圧倒的に使いやすいです。
除外日(ブラックアウト)を比較
アメックスプラチナの無料宿泊特典は除外日(ブラックアウトと呼ぶことも)が設定されています。年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークなどホテル需要が高い日が除外日となっているため、結構残念。
一方、SPGアメックスは除外日が設定されておらず、長期休暇であっても部屋に空きがありさえすれば必ず泊まることができます。
経営者や自営業ならともかく一般的なサラリーマンなら長期休暇こそ無料宿泊特典の使いどころなはず。高い年会費を払っているのに使えなければ意味がありません。
また、アメックスプラチナの無料宿泊特典では土日祝日とその前日の宿泊は追加料金が必要なケースがあります。
全てのホテルではありませんが、これでは無料宿泊特典とは言い難いです。
アメックスプラチナは無料宿泊で用意された部屋が限られている
アメックスプラチナの無料宿泊特典で泊まれる部屋はホテルごとに決められており、空きがなければ宿泊を断られてしまいます。
確率的にはそれほど頻繁に起きることではありませんが、SPGアメックスなら部屋の空きがありさえすれば利用できることを考えると、使い勝手が悪いことは間違いありません。
どちらのカードも同伴者1名まで無料
同伴者の宿泊に関しては、どちらも1名まで無料。
子供も宿泊させたい場合は追加料金を支払うことで対応してもらえます(もちろん部屋に空きがあることが条件ですが)。
どちらのカードも客室のグレードアップは可能
また、客室のグレードアップに関しても、どちらのカードでも可能です。追加料金を支払うことでスタンダードルームからスーペリアやデラックスルームに変更してもらえます。
アメックスプラチナはホテル上級会員の特典と併用できない
SPGアメックスとアメックスプラチナは入会と同時にホテルプログラムの上級会員になれる特典があります。
SPGアメックス | アメックスプラチナ | |
---|---|---|
対象ホテルプログラム |
|
|
わかりやすい上級会員の特典と言えば『無料の客室グレードアップ』ですが、SPGアメックスは無料宿泊特典で泊まる部屋もグレードアップの対象であるのに対し、アメックスプラチナは併用できません。
フリー・ステイ・ギフト対象ホテルの中にはスーペリアやデラックス、オーシャンビューなどグレードの高い部屋が対象となっているホテルもありますが、用意されている部屋が限られていることを考えると使い勝手は微妙。
また、自分の泊まりたいホテルが必ずしもグレードの高い部屋を用意しているとは限らないことも考えると、どのホテルでも部屋をワンランクアップしてもらえるSPGアメックスの方が使い勝手がいいと言えます。
利用方法を比較
SPGアメックスの無料宿泊特典は『Web予約』と『電話予約』で、アメックスプラチナの無料宿泊特典は『電話予約』で利用することができます。
どちらを簡単に感じるかは若干の個人差があるかもしれませんが、個人的にはSPGアメックスの方が使いやすいと思っています。
なぜなら、Web予約で無料宿泊特典を利用する際に、通常のWeb予約と同じように操作するだけで無料宿泊特典を使えるからです。特別な申請や手続きは必要なく、宿泊予約画面に用意されている「ポイントを使用する」という項目をチェックするだけ。
私は電話予約(というか電話が)好きではないので、スマホでポチポチと予約できるのは嬉しいです。
電話予約の場合は、ゴールドエリート以上用のフリーダイヤルに問い合わせて「無料宿泊特典を使いたいです」と伝えます。泊まりたいホテルと日程を質問されますので、答えて空きがあれば予約完了となります。
フリーダイヤルの営業時間は平日9時~18時ですので、多忙なビジネスマンだと少し使い勝手が悪いです。
一方、アメックスプラチナは直接ホテルに問い合わせをします(アメックスコンシェルジェへの問い合わせではありません)。
SPGアメックスの電話予約のように営業時間を気にする必要がありませんので、そういった意味では使い勝手はいいと言えます。
予約手順はSPGアメックスと変わらず「アメックスプラチナの無料宿泊特典を使いたいのですが?」と問い合わせます。対象の部屋が空いていれば予約完了。あとはフロントでアメックスプラチナで支払うだけです。
まとめ
やはりアメックスプラチナは年会費13万円以上することを考えると、無料宿泊特典だけを目的に発行するのはおすすめできません。
他の特典やステータス性、利用限度額の高さなど他に求めるものがあり、無料宿泊特典はおまけ程度に考えている人ほど、アメックスプラチナを発行して満足いく結果を得ることができます。
海外旅行や国内旅行で「年1回ぐらい、いいホテルに泊まりたいな~」というライトユーザーであれば、間違いなくSPGアメックス一択。
SPGアメックスの年会費も31,000円(税別)と他のクレジットカードと比較すると高額ですが、無料宿泊特典で一泊すれば年会費のもとは簡単に取ることができますので、アメックスプラチナよりも後悔が少なくなるでしょう。
実際にSPGアメックスを使って「よかった」と口コミしている人は無料宿泊特典に満足している傾向にありますので、無料宿泊特典での発行は高い確率で満足いくものとなります。
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