シンガポールはアジアの中でも人気の観光地であり、日本人の旅行者も多いです。
「海外旅行ではクレジットカードが必須」と言われていますが、今度のシンガポール旅行が初めての海外旅行だと「クレジットカードを持ってない」という方も多いかと思います。
日本だとクレジットカードがなくても普通に生活できるので「数日の滞在なら別にいらないんじゃない?」という気になりますが、結論を先に言えばシンガポール旅行でクレジットカードは必要です。
持っていないと以下のような不便なことが起きます。
【クレジットカードを持っていないと不便になること】
- ホテルのデポジットを現金で払わないといけない
- せっかくの観光が楽しめない
- キャッシングができない
- 現金だと両替手数料がかかって損
- 高額な医療費を払えない
↓シンガポールで使えるおすすめのクレジットカードを知りたい方はこちら
シンガポール旅行でクレジットカードがないと不便になること
クレジットカードがないとホテルのデポジットでたくさん現金を取られる
海外のホテルは日本のホテルよりも厳しいので宿泊時にデポジットを要求されます。ホテルのランクにもよりますが、基本的には『宿泊費全額 × 1~3倍』の現金(シンガポール・ドル)が必要になります。
中にはデポジットを請求してこないホテルもありますが、そういったホテルはドミトリーをはじめとした格安ホテルや民泊などです。
シンガポール内で日本人観光客から人気のホテル地区は以下がありますが、これらの地区にあるホテルは水準が普通~高級に分類されますので、間違いなくデポジットが必要です。
宿泊費用は安くて1泊1万円、相場は1泊2万円~3万円です。
デポジットに換算すると1泊1万円~9万円のデポジットが現金で必要になるわけですから、そもそも準備するのが大変ですよね。
宿泊費と航空券代を支払った後は特に厳しいかと思います。
また、デポジットがチェックアウト時に返金されても使い道に困ってしまいます。帰宅日にやることはお土産を買うぐらいですし、空港でシンガポールドルから日本円へ両替したとしても手数料の分だけ損することになります。
クレジットカードでデポジットを支払えば現金の準備は必要ありませんので、こういった面倒を回避することが可能です。
旅行代理店がホテルを予約した場合や格安ホテルの場合はクレジットカードの提示が必要ない
旅行代理店にホテルの予約をしてもらった場合やランクの低い格安ホテルに泊まる場合はクレジットカードを提示せずに宿泊することも可能です。
前者の場合、ランクの高いホテルだとデポジットを請求されるのでクレジットカードがあった方が便利ですが、後者の場合、デポジットの請求すらもなくチェックイン時に宿泊代金を全額請求されるだけで泊まれることも多いです。
ランクの低いホテルは部屋やトイレが汚かったり、治安が少し悪い地域にしかなかったりしますが、それゆえに「クレジットカード提示」のような厳格なチェックもありませんので、「クレジットカードを絶対に作りたくない!」という人にはおすすめです。
せっかくの観光が楽しめない
シンガポールはリゾート地ですから、楽しく過ごすならそれなりの出費が必要です。
現金を持ち歩くのもいいですが、常に誰かに盗まれたり、落としてしまわないか注意して観光しなければいけないので精神的にかなり疲れます。
シンガポールで何をするかにもよりますが、常に10万円を持ち歩いてうろうろするのは緊張感がありますよね?
大金の入った財布を気にせずに観光を楽しめるのはよっぽどの大金持ちぐらいでしょう。
シンガポールは治安がいいので強盗やすれ違いざまにカバンを奪われることはありませんが、観光客を狙ったスリはいますので、盗難を意識するならクレジットカードの方が安心です。
財布とは別にパスポートやカバンの中にも入れておけば1枚なくなっても問題なく旅行を乗り越えることができます。
現金だと両替手数料がかかって損
現金の場合は日本円をシンガポール・ドルに両替しなければならず、両替手数料が発生します。
街中の両替所を使えば両替手数料はある程度抑えられますが、やはりクレジットカードの手数料と比較すると損です。
また、空港から市街へ移動するまでの間、シンガポール・ドルを持たないことは不可能ですので、手数料の高いチャンギ国際空港内の両替所を使うしかありません。
両替手数料は毎日変動しているため正確な比較はできませんが、目安としては以下のような違いがあります。
【手数料の比較】
- チャンギ国際空港での両替:3%~8%
- 日本の空港での両替:5%~8%
- 街(シンガポール内)の両替:1%~5%
- カード払い:1.6%~2.0%
- キャッシングでの現金引き出し:1%~18%
両替手数料が安いのは、街での両替、カード払い、キャッシングでの現金引き出しの3つです。
街中の両替所はピンキリではありますが、1%しか上乗せしない良心的な場所もあります。
カード払いの手数料は1.6%~2.0%。現地通貨払いを選択しておけば、お店側から勝手に手数料を上乗せされる心配もありません。
手数料のお得な両替所をわざわざ探す必要がないのも、カード払いの魅力です。
また、クレジットカードにはキャッシング機能が付いているため、シンガポール内のATMから直接シンガポール・ドルを引き出すこともできます。
利息分は最大で18%の手数料がかかりますが、早めに返すほど利息は少なくなる仕組みですので、翌月の返済日に問題なく完済していれば2%~3%の手数料に収まります。
一部、海外キャッシングに強いクレジットカードを選べば、旅行中にスマホから繰り上げ返済が可能ですので、手数料を1%未満にまで抑えることも可能です。
海外キャッシングなどはクレジットカードへの知識を深める必要があるため少し難しく感じるかもしれません。今回の旅行だけクレカを使う人は「街中の両替所がお得で、その次にカード払いとキャッシングがお得」と覚えておきましょう。
高額な医療費を払えない
シンガポールの総合病院は日系クリニックも多いので、受付で日本語対応してもらえることも多いです。
しかし、骨折や少し大きめな病気になった場合は専門医に相談する必要があり、専門医は受診料だけで1回500ドル必要(日本円で約4万円)になります。
手術なら簡単なものでも2万ドル必要ですので、現金ではとうてい支払えません。
病気やケガはいつ起こるか分かりません。たとえ手術が必要ないレベルの病気・ケガだったとしても、現金だと想定外の出費に対応できないことがありますので、クレジットカードを1枚ぐらいは持っておいた方がいいでしょう。
シンガポールで使いやすいクレジットカードはVISAとMasterCard。JCBは優待目的でおすすめ
シンガポール旅行でクレジットカードがないと不便だということが分かったところで、次は「どの国際ブランドクレジットカードを持っていけばいいのか?」について解説していきたいと思います。
シンガポールは日本と同じぐらいクレジットカードが普及しているので、屋台や個人経営の小さなお店以外はどこでも使うことができます。
国民1人当たりのカード発行枚数を比較しても、クレジットカードはほぼ同枚数。
ただ、使いやすい国際ブランドには少し違いがあります。
一番使いやすいのはVISAとMasterCard。どちらも対応していないお店はありませんので、シンガポール旅行での支払いに困ることはなくなります。
VISAとMasterCardの違いはほとんどありませんので、どちらを選んでもいいです。
日本で人気のJCBは支払いで使えないことが多く、空港の売店ですら使えないこともあります。
「ホテルにJCBのマークがあったから使おうとしたら契約を終わらせて今は使えないと断られた」という口コミもありますので、支払い用としては微妙です。
ただ、JCBは優待割引やサポートデスクに優れています。
特に海外デスク「JCBプラザ」では、観光情報やおすすめのレストラン、カードの紛失・盗難時のサポートなど全て日本語で相談することができますので非常に便利です。
海外でも日本特有の丁寧なサポートを受けられるので、サポート目的にJCBブランドのカードを1枚持っていく人もいます。
アメックスは普通に使えるがダイナースはほとんど使えない
意外かもしれませんが、シンガポールではアメックスも使える場所が多いです。
私がシンガポールへ旅行へ行った時もホテルや航空券、ショッピングモール、レジャースポットなど大きな施設であれば基本的にOKでした。ショッピングモールにあるフードコートなどは使えない感じです。
そもそもシンガポールでもアメックスのプロパーカードは発行されていますからね。「ほとんど使えない」という環境であれば、シンガポール内で発行できるのも変な話です。
一方、ダイナースは加盟店手数料が高いので、対応していないお店が多いです。
JCBよりも使えるお店は少なくなりますので、支払い用にVISAかMasterCardを用意しておくのがおすすめです。
シンガポール旅行におすすめのクレジットカードと選び方については↓のページに詳しく書いています。
クレジットカードの使える場所、使えない場所
屋台、個人経営の小さなお店、ホーカーセンター以外ならほぼ使える
シンガポールは日本よりもクレジットカードが普及しているため、屋台やホーカーセンター、個人経営の小さなお店以外であれば基本的にどこでも使うことができます。
日本人のシンガポール駐在員も多いですし、日系企業もシンガポールに進出しているため、海外では使えないと言われているJCBですら問題なく使えることが多いです。
有名な観光地の入場券もクレジットカードで購入することができます。
【クレジットカードが使える観光地】
- マリーナベイサンズ展望入場
- ソングオブザシー入場
- タイガースカイタワー入場
- アンダーウォーターワールド入場
- シンガポールフライヤー入場
- ナイトサファリ入場
シンガポールを中継地として付近の国も周遊観光する場合は、マイルの貯まりやすいクレジットカードを利用しておくのもおすすめ。
定番のANAカードやJALカードであれば同グループの航空会社のマイルにも交換することができますので、定期的に海外旅行へ行くのであれば作っておいて損はありませんよ。
タクシーや電車でも利用可能!ただしVISAはタクシーで使えないことが…
タクシーや電車、地下鉄でもクレジットカードを使用することができますが、いくつか注意点もあります。
タクシーは「クレジットカード払い可能」と表記されていてもVISAが対応していないことが多いです。
対策としてはMasterCard、JCB、AMEX、DinersClub、銀聯(UnionPay)を持っていくのもいいですが、一番のおすすめはGrabを使う方法です。
Grabはタクシーの予約・配車ができるアプリです。東南アジアでは幅広く利用されており、シンガポールでも使用されています。
Grabは事前にカード決済が可能であり、VISAも対応しています。
道端で拾うタクシーとは違ってGrabは最初から料金が決まっており、ボッタクリの心配もありませんので、VISAが使えることも含め積極的に使っていくことをおすすめします。
シンガポールの電車・地下鉄「MRT(Mass Rapid Transit)」やバスに乗る場合は、交通系ICカードのEZ-linkカードを買うか、コンタクトレスに対応したクレジットカードを使うのがおすすめです。
EZ-linkカードは日本のSuicaやPASMOのようにあらかじめチャージし、改札にカードをかざすだけで通ることができるカードです。
MRT各駅のチケットオフィスなら、どこでも購入することができます(1枚12$。クレジットカードで購入は不可)ので、現金で購入しておきましょう。
MRTはコンタクトレス決済にも対応開始!
また、2019年4月からは『SimplyGo』というシステムが導入されコンタクトレス対応のクレジットカードでそのまま乗ることができます。Mastercardコンタクトレス対応のクレカとVisaのタッチ決済対応のクレカであればSuicaをかざす感じでスマートに改札を通れます。
さらに、Google PayやApple payにも対応しています。普段から利用しているのであれば、使っておいて損はありません。
また、SimplyGoを利用するためには事前にアカウントを作成しておく必要がありますので、旅行前に公式サイトで作っておきましょう。
まとめ
シンガポール旅行ではクレジットカードがあれば支払いが楽ですし、EZ-linkカードがあれば移動で困ることもなくなります。
しかし、個人的にはシンガポールでの食事がホーカーセンター中心になる方も多いかと思いますので、多少は現金を持ち歩くことをおすすめします。
何をやるかにもよりますが、1人1日8,000円~1万円持っていれば交通費含めて困ることはありませんので、クレジットカードと一緒に用意しておきましょう。
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