イギリスやフランス、スウェーデンなどヨーロッパの国々はキャッシュレス化が進んでいることが多く、旅行ではクレジットカードが必須。
ホテルやレストランはもちろん、電車やバスの切符さえもカード決済で手軽に購入でき、キャッシュレス好きにとってはたまらない環境となっています。
場所によってはカードをかざすだけで決済できる『コンタクトレス決済』やApple Payでの決済もある、素晴らしすぎるヨーロッパのクレジットカード事情やカード払いができるお店、できないお店についてご紹介していきます。
また、ヨーロッパ旅行におすすめのクレジットカードを探している場合は以下のページを参考にしてください。
目次
ヨーロッパのクレジットカード事情
ヨーロッパと言っても様々な国がありますが、基本的にはどの国もクレジットカードを使用することができます。
経済産業省の調査(キャッシュレス・ビジョン)によると、2015年時点でのキャッシュレス比率はイギリスが54.9%、スウェーデンが48.6%、フランスが39.1%と順番に続いています。
日本は18.4%であることを考えると、ヨーロッパの国々は比較的キャッシュレス環境が整っていると言えます。
でも、カード決済できない国もあるんじゃない?
もちろん、ルーマニアのように都市部でしかカード決済できない国もあります。しかし、キャッシュレス比率18.4%の日本でも都市部や観光地であればカード決済ができるように、キャッシュレス化が進んでいない国でも郊外に行かないのであれば困ることはありません。
また、この調査から4年経った現在はApple Payやコンタクトレス決済などの非接触型決済も普及しつつあるので、よりキャッシュレスが進んでいると言っても過言ではありません。
特に北欧の一部の国(ノルウェー、スウェーデン、デンマーク)は他の国よりもキャッシュレス社会であり、飲食の支払いから交通機関の支払いまで全てクレジットカードとApple Payで決済できます。
簡単に言うと、今日本で現金決済中心の人が全員カード決済やスマホ決済になっている感じです。
engadgetに2018年9月29日時点でのデンマーク(コペンハーゲン)のキャッシュレス体験記事やスウェーデン(ストックホルム)のキャッシュレス体験記事が掲載されていますので、気になる方は一度チェックしておくといいでしょう。トイレやコインロッカーさえも現金が必要ない環境で、読み物としても面白いですよ。
また、当サイトでもいくつかの国のクレジットカード事情を解説していますので、あわせてご覧ください。
クレジットカードよりもデビットカードが主流
日本ではカード払いと言えばクレジットカードですが、ヨーロッパではデビットカード(銀行口座から直接利用金額が引き落とされるカード)を使う人の方が多いです。
なぜデビットカードの方が使う人が多いのかというと、
- クレジットカードのように与信審査が必要なく、収入が少なくても発行できるから
- ヨーロッパ内であれば、別の国でも使えるから
という2つの理由があるからです。
EUでは国境を越えた支払い効率の改善を目的としたSEPA(Single Euro Payments Area)の影響により、「フランスで作ったデビットカードを使ってドイツで買い物をすることができる」といったことが可能。
ヨーロッパに住む人達の生活にデビットカードを使ったカード決済が根付いていることは、『スーパーや露店など日常生活で利用する場所でもカード決済ができる』ことになりますので、間接的に旅行者である我々日本人もカード決済で支払いができることになります。
余談ですが、わざわざデビットカードを発行する必要はありません。クレジットカードでも国際ブランドさえ合っていれば決済することができますからね。
ヨーロッパで使える国際ブランド
クレジットカードに付いていマーク(国際ブランド)によって使いやすさは変わりますので、自分の持っているクレジットカードを事前にチェックしておく必要があります。
また、これから発行する場合もヨーロッパで使いやすい国際ブランドを選ぶようにしましょう。
VISAかMasterCardならどこでも使える
海外旅行では定番ですがVISAかMasterCardであれば、どこでも使うことができます。昔は「ヨーロッパはMasterCardの方が主流だ!」と言われてましたが、今は他の国同様どちらも同じぐらい普及しています。
国際ブランドが合っていても不具合によりカードが使えなくなることがありますので、VISAとMasterCardを1枚ずつ持っていくのがベスト。
AMEXは都市部で使える
AMEX(アメリカン・エキスプレス)は都市部で使えるケースが多いです。地方や田舎に行くほど使えなくなるのは日本と同じような感じですね。
後ほど紹介しますが、最近発行したアメリカン・エキスプレス・カードはコンタクトレス決済が搭載されているため、コンタクトレス決済が普及したイギリスは1枚持っているだけで旅行がしやすくなります。
タッチ決済はヨーロッパ来るまで使ったことなかったんだが、これは便利。
クレジットカード、デビットカードをSuica感覚で使える。
これで地下鉄乗れる都市もあるらしい。 https://t.co/ZuEsevl9FZ
— ぎば (@GibaMachi) November 22, 2019
JCBとダイナースはどこに行っても使いづらい
JCBとDinersClubはどの国に行っても使いづらいです。使える場所を見つける方が難しいレベル。
特にJCBは日本ではVISAやMasterCardと同じぐらい普及しているため、手持ちのクレジットカードがJCBの人も多いかと思います。もしそうであれば新しくVISAかMasterCardのクレジットカードを発行しておきましょう。
ヨーロッパでクレジットカードが使える場所・使えない場所
厳密には国によって違いますが、クレジットカードが使える場所・使えない場所をざっくりと分類してみます。
クレジットカードが使える場所
- 各種小売店(デパート、スーパー、ドラッグストア、専門店など)
- 薬局
- ホテルや宿泊施設
- 駅や空港内のお店
- 地下鉄やバス・トラムの券売機
- コンサートや劇場のチケットショップ
- レストラン・飲食店・パブ
- テイクアウェイ(軽食の持ち帰り)
- ガソリンスタンド
- タクシー
- 銀行ATM
- ニューススタンド・売店
- 郵便局
基本的には上記の場所でカード払いが可能です。観光で訪れるのであれば現金をほとんど持ち歩かなくても特に困ることはありません。
また、移動手段で鉄道や地下鉄を使う機会も多くなると思いますが、基本的には全てクレジットカードで購入することができます。カウンター・券売機どちらかでもクレジットカード支払いOK。ネットでの購入もできます。
↑こちらはフランス・パリでの切符の買い方ですが、ヨーロッパの国であれば他の国も同じような買い方となりますので、参考にしてみてください。
↑こちらはドイツの電車。このように硬貨で支払えます。券売機によってはVISAやMasterCardも使えず、その国の国際ブランドしか対応していなこともありますので、切符が買えるぐらいの小銭は用意しておいたほうがいいでしょう。
また、バスに関しては現金で運転手から直接購入するタイプもあれば、バス内の券売機(カード払いのみ対応)から購入するタイプもあります。どちらでも対応できるように、現金・クレジットカード両方用意しておいた方がいいでしょう。
クレジットカードが使えない場所
- 安売り/ディスカウント店
- 露天の売店(果物など)
- 自動販売機(お菓子、飲み物など)
日本と同じように、安さが売りであったり、露店のような簡易的なお店はクレジットカードが使えないケースが多いです。
現金は小銭を用意。紙幣は100ユーロ以下で大丈夫
ヨーロッパでは小銭を使う機会が多いですので、少し多めに用意しておくとトラブルになりにくくなります。チップや交通手段、観光地、小さいお店など急に小銭が必要になったときにも焦ることなく対応できます。
逆に紙幣は100ユーロ以下で十分です。基本的にはカードで支払うように心がけましょう。現金をたくさん持ち歩くのは危険ですしね。
「現金があればクレジットカードは必要ないのでは?」と思っている方は要注意。クレジットカードは身分証明書としても使うことができますし、ホテルのデポジットのように持っていないことで大きく損をしてしまうこともあります。
思わぬ場面でクレジットカード払いを求められることもありますので、ムダなトラブルを避けるためにも必ず持っておきましょう。