こんにちは、旅井(@tabi_card)です。今回は私の経験とドイツ移住中のライター様のお力を借り、ドイツでのクレジットカード事情について詳しく解説していきます。
これからドイツに旅行や出張へ行かれる方は参考にしてみてください。現地へ行った際に「えっ…使えないんだけど…」という失敗がなくなるはずですよ。
ドイツのクレジットカード利用率は日本と似ている
日本と並ぶ経済大国のドイツ。クレジットカード所有者は決して少なくないのですが、どこでも誰でもクレジットカードを使うような「カード社会」ではありません。
よく言われている通り、ドイツ人は基本的に現金主義。そのためクレジットカードの利用率が低く、店やレストラン、施設側はカード利用に対応する必要があまりないのです。
ドイツでは「クレジットカードは海外旅行やオンラインショッピング、ホテルやレンタカー予約で便利・必要だから」と持っている人が多く、現金代わりに日常的に使用するのはデビッドカードです。デビットカードは様々な場所で使え、暗証番号入力だけで即日決済されるので安心というわけです。
クレジットカード自体は持っている人が多くても、現金決済が多いのは日本と似ていますね。
とはいえ、後ほど紹介するように観光地や大都市ではクレジットカードが使える場所はたくさんあり、銀行ATMで海外キャッシングも利用できるので、ドイツではクレジットカードがもちろん必要です。
ドイツで使いやすい国際ブランド
VISAとMasterCardが一番使いやすい
最も使えるクレジットカードはVISAとMasterCardです。ドイツでクレジットカードをつくるといえば、この2つが定番です。
JCBはフランクフルトで役立つかも?
JCBは日本では人気の定番カードですが、ドイツでの取扱店はわずかです。日本人や日本人観光客の多いフランクフルト、ミュンヘン、ベルリン、デュッセルドルフのお土産ショップ、日系飲食店やレストランなどで使えるぐらいです。
ドイツの中でも最も取扱加盟店が多いのはフランクフルトであり、JCBプラザもありますので、フランクフルトに行くのであればJCBのクレジットカードを持っておいて損はありません。
決済用にはVISAかMasterCardを用意し、サブカードとしてJCBのクレジットカードを使うといいでしょう。
もし、今持っているクレジットカードがJCBなのであれば、ドイツに行く前にVISAかMasterCardのクレジットカードを必ず発行しておきましょう。
アメックスは大手小売チェーンで使える
「アメックスはドイツでは使えない」と言われていますが、近年、大手小売チェーンの店舗では利用できるところが増えています。VISAやMasterCardが使えるところであれば、アメックスも使えるケースが多いです。
ダイナースは特典目的に使うのがおすすめ
ダイナースは利用できる施設が限られているようです。大都市でも普通の店やレストランではあまり使えないと思っていた方がよいでしょう。
ただ、旅行関連の各種特典があるので、会員の方は事前にドイツで利用できる特典をチェックしておくとお得ですね。
ドイツでクレジットカードが使える場所・使えない場所
ドイツでクレジットカードが使える場所
【使える場所 一覧】
- 大手の小売チェーン店(デパート、ドラッグストア、スーパーマーケット、電化製品、本など)
- 国際的チェーンの衣料品や小物の店
- 国際的なホテルグループのホテル
- 中規模以上のホテル
- 主要観光地の店や施設
- コンサートや劇場のチケットショップ
- 映画館(シネコン)
- レストラン・飲食店
- ファストフード店(対応可能な店舗のみ)
- 空港や駅、ドライブインなどの遠距離交通施設内の店など
- ガソリンスタンド
- タクシー(クレジットカード支払い対応の場合)
- 銀行ATM(クレジットカードでのキャッシング対応機)
上記のようにクレジットカードを使える場所はたくさんあります。大都市や観光地での飲食やショッピングのとき、また飛行機や鉄道、観光バスでの移動中は問題ないはずです。
とはいえ、利用前にカードを見せて使えるかどうかを確認するのが基本。利用できるはずの場所でも、最低利用額などの条件や利用時の店や施設の状況によっては使えないことがあります。
タクシーの支払いにカードを使いたい時は、ホテル等でその旨予約時に伝えます。タクシー乗り場で乗る場合は乗車前にカード利用不可を確認しましょう。ちなみにドイツに流しのタクシーはいません。
銀行ATMで海外キャッシングも可能
また、ドイツの銀行ATMではクレジットカードの海外キャッシングが利用できます。
手持ちの現金が足りなくなった時やあまり現金を持ち歩きたくない長期旅行時など、海外キャッシングは暗証番号だけで簡単に現地通貨を引き出せて便利です。海外キャッシングの利用方法については海外でクレジットカードでキャッシングする方法と覚えておきたい基礎知識をご覧ください。
ATMは通常24時間利用できて便利なのですが、防犯上、明るい時間帯に利用するなど場所や状況に応じた注意が必要です。
利用限度額、手数料などについてはクレジットカードによって異なりますので、事前にカード会社に確認しておくと安心です。
ドイツでクレジットカードが使えない場所
【使えない場所 一覧】
- 自動販売機(飲み物やお菓子)
- 地下鉄やバスの券売機(ドイツ鉄道を除く)
- パーキングメーター・駐車場
- キオスク
- 軽食・コーヒースタンド
- 個人経営の宿泊施設(小規模ホテル、民宿)
- 個人経営の小さなレストラン・飲食店
- パン屋やカフェ
- 独立系/小さな映画館や劇場
- 薬局
駐車場や薬局など通常はクレジットカードが使えないところでも、空港や主要駅(周辺)にあるところならばカードが利用できることもあります。
ドイツ滞在中にクレジットカードをできるだけ使うとしても、ちょっとした移動のための交通費や食事に、ある程度の現金を持ち歩くことをおすすめします。
ドイツでのクレジットカードの使い方
まず、お店やレストランの入口ドアやレジに国際ブランドのマークのシールが貼ってあるかを確認しましょう。VISAやMasterCardなど、カード券面にあるマークと同じものが貼ってあるはずです。
マークが確認できても、念のため希望のカードが使えるか、使える場合はサインや暗証番号が必要かを確認します。使いたいカードのマークが見つからなくても使える場合があるので、カードを見せて尋ねてみるのもおすすめです。
カード決済にしてもらうためには、支払いの際はカードを渡しながら「Mit Kreditkarte, bitte(ミット、クレジットカルテ、ビッテ)」と言えばOK。控えをもらうのをお忘れなく。
サインと暗証番号のどちらが必要かは店によって違う
カード決済にはサインか暗証番号のどちらかが必要です。どちらが必要かは店や施設によって異なります。
また、最近はカードの種類や利用額によってはサインレス決済になる場合もあります。サインや暗証番号を求められなかったら「サインレスなんだな」と思っていれば大丈夫です。
ドイツ旅行にはクレジットカードを必ず持って行こう!
ドイツ旅行や出張で多額の現金を持ち歩くのは防犯上おすすめできないため、VISAかMasterCard、あるいは両方を持っていくべきです。JCBやアメックスも特典利用や海外キャッシングには使えるでしょう。
重要なのは、どのクレジットカードでも利用できるはずなのに、各種利用条件や店舗の事情、例えば機器の故障や通信状況、担当者によって使えない場合がある点です。
ですので、最初に希望のクレジットカードを見せて、それが使えるかどうかを必ず確認し、カード支払の旨を最初に伝えておくと店や施設側の対応が確実になります。
また、カード支払い時に暗証番号が必要な場合もあるので、暗証番号が分からない場合はカード会社に出発前に問い合わせておきましょう。暗証番号は海外キャッシングにも必要ですからね。
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