アメリカン航空のマイル(以下:AAマイル)を貯められるクレジットカードとして定番なのがAAdvantage VISA カードですが、実は国内発行のクレジットカードにはもう1枚AAマイルを貯められるクレジットカードがあります。
それがSPGアメックス(スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードの略称)。
SPGアメックスは世界的なホテルグループ『マリオットボンヴォイ』の上級会員になれるクレジットカードですが、実はマイル還元率の高いクレジットカードとしても人気です。
マイル交換対象の航空会社マイレージにはアメリカン航空のAAdvantage(アドバンテージ)も含まれており、場合によってはAAdvantage VISA カードよりも効率よくAAマイルを貯めることも可能です。
SPGアメックスならマイル還元率1.25%も可能
AAdvantage VISA クラシックワイドカード | AAdvantage VISA ゴールドカード | SPGアメックス | |
---|---|---|---|
申込条件 | 満18歳以上(高校生除く)で、安定した収入のある方 | 満25歳以上で安定した収入のある方 | 満20歳以上で安定した収入のある方 |
年会費 | 8,000円 | 15,000円 | 31,000円 |
国際ブランド | VISA | VISA | AMEX |
マイル還元率 | 1.0% | 1.0% | 1.0%~1.25% |
今回はAAdvantage VISA カードの中でマイル還元率が1.0%であるAAdvantage VISA クラシックワイドカードとAAdvantage VISA ゴールドカードをSPGアメックスと比較していきます。
まず、クラシックワイドカードとゴールドカードは100円=1マイルでAAマイルが直接貯まり、SPGアメックスは100円=3P=1マイルと一度ポイントを経由してからAAマイルを貯めることができます。
マイル還元率にするとどちらも1.0%であるため、ポイント交換の手間がある分SPGアメックスの方が少しだけ劣っていると言えます。
しかし、SPGアメックスは60,000ポイント移行ごとに5000マイルもらえる特典が付いており、最大でマイル還元率1.25%にまで引き上げることもできるため、SPGアメックスの方が効率よくAAマイルを貯めることができます。
- 30000P ⇒ 10000マイル(還元率1.00%)
- 45000P ⇒ 15000マイル
- 60000P ⇒ 25000マイル(還元率1.25%)
- 90000P ⇒ 35000マイル
- 120000P ⇒ 50000マイル
さらに、SPGアメックスのポイント有効期限は無制限であるため、60,000ポイントまで貯めてから一気にAAマイルに交換することは誰にでも可能です。
損益分岐点は年間利用金額200万円、400万円、600万円のいずれか
今回比較する中で一番年会費の安いクラシックワイドカードとSPGアメックスを比較すると、年会費の差は23,000円。マイル還元率が1.25%になるとは言え、これをペイできるか不安になりますよね。
どちらのカードを発行した方がお得なのかは『損益分岐点』を考えると判断できます。
1マイルの価値を2円、4円、10円とそれぞれ想定した場合、
年間利用金額 | クラシックワイドカード | SPGアメックス | ||
---|---|---|---|---|
2円 | 4円 | 10円 | ||
200万円 | 20,000マイル | +1万円 (25,000マイル) | +2万円 (25,000マイル) | +5万円 (25,000マイル) |
400万円 | 40,000マイル | +2万円 (50,000マイル) | +4万円 (50,000マイル) | +10万円 (50,000マイル) |
600万円 | 60,000マイル | +3万円 (75,000マイル) | +6万円 (75,000マイル) | +15万円 (75,000マイル) |
ビジネスクラスやファーストクラスへのグレードアップでマイルを使う場合(1マイル=10円換算)は年間利用金額200万円で年会費の差額以上にお得になりますし、比較的マイル価値が安くなるエコノミークラスの特典航空券(1マイル=2円、4円)だと400万円や600万円が損益分岐点となります。
200万円未満では両カードのマイル還元率は1.0%で同じであるため、クラシックワイドカードの方がお得です。
また、『60,000ポイントごとに5,000マイル追加』という特典を考慮すると300万円や500万円といった利用金額は200万円や400万円と同じお得度となりますので、損益分岐点にはなりません。
どのタイミングで年会費以上の恩恵が出るかはマイルの使い方(どの区間か、どの席か、など)によって変わってきますので、自分のマイルの使い方を想定して損益分岐点を判断しましょう。
SPGアメックスには高級ホテルへの無料宿泊特典などもある
先ほどはマイルの貯まりやすさだけを基準にAAdvantage VISA カードとSPGアメックスどちらがお得かを解説しましたが、SPGアメックスにはマイル以外のメリットがいくつもあります。
その中で特に注目したいのが『年1回の無料宿泊特典』。世界的なホテルグループ『マリオットヴォンボイ』参加ホテルを1泊1室(2名様まで)無料で宿泊が可能に。しかも、祝日やGWなどの繁忙期でもスタンダードルーム(一般クラスの部屋)に空きさえあれば必ず泊まることができます。
泊まれるホテルは『交換レート1泊50,000Marriott Bonvoyポイント未満』のホテル。カテゴリーで言えば1~6が対象になりますので、国内だけでも1泊5万円~7万円ですので、この特典だけでもSPGアメックスの年会費の元を取ることも難しくありません。
この点も考慮してAAdvantage VISA カードとSPGアメックスを比較すると、よりSPGアメックスの方がお得に感じる方も多いかと思います。
まとめ
以上を簡潔にまとめると、
- 年間200万円未満の決済金額である ⇒ AAdvantage VISA クラシックワイドカード
- 年間200万円以上の決済金額である ⇒ SPGアメックス
- ホテルの無料宿泊などにも興味がある ⇒ SPGアメックス
となります。
一般的な航空系カード(ANAカードやJALカードなど)であれば搭乗時の積算マイル追加があるため、飛行機にたくさん乗る場合は持っていたほうがお得なのですが、AAdvantage VISA カードはショッピング利用だけがAAマイル付与の対象となりますので、飛行機にたくさん乗る場合でも特に優位性はありません。
純粋に年間の利用金額だけでAAdvantage VISA カードとSPGアメックスのどちらを発行した方がお得か判断しましょう。
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