学生や新社会人を含め、初めての海外旅行の準備は何かと大変ですよね。その中でパスポートと同じぐらい重要度が高いのがクレジットカード。
海外旅行好きの95.6%がクレジットカードを持っているのには、5つの理由があるからです。
現地での支払いに使うだけではないクレジットカードのメリットを、このページでは解説していきます。
海外旅行にクレジットカードが必要な5つの理由
理由1.ホテルとレンタカーのデポジットで必要になるから
海外のホテルは日本のホテルとは違い、デポジットが必要になります。
デポジットとは、バウチャーに含まれない食事代などの保証金のこと。
客室内の備品を壊したり、ミニバー(客室内のお酒やつまみ)を利用した時に発生する費用はデポジットから支払われるため、チェックインの時にあらかじめ支払っておく必要があります。
支払い方法は現金でも可能ですが、宿泊費の1泊分から最大3倍の料金を請求されるため、支払うのは大きな負担になります。
しかも、現地通貨で用意する必要があるため、大量の現金を両替しなければいけませんし、仮にチェックアウトでデポジットが全て返ってきても使い道に困るだけです。
一方、クレジットカードであればデポジット用の現金を用意する必要がありませんので、両替の手間やチェックアウト後の現金の使い道に悩むストレスもなくなります。
また、デポジットはレンタカーを利用する際も必要になります。ホテルと同様に、利用する予定があるのであればクレジットカードを準備しておくことをおすすめします。
理由2.大量の現金を持ち歩くのは危険だから
海外では旅行者を狙った窃盗も多く、中には集団で財布やスマホなどの貴重品を盗みに来るケースもあります。
外務省海外安全ホームページの国・地域別「安全の手引き」によると、日本に近い韓国でも食事中やチェックイン等の手続きの時に置き引きにあったり、駅、市場、繁華街などでスリの被害に遭うようです。
また、ニューヨークと東京の犯罪率を比較すると、ニューヨークの強盗の被害件数は39.98倍も東京より多いです。
さらに、イギリスのロンドンも東京と比較すると強盗の発生件数が128倍も高い調査結果が出ています。
滞在時に必要なお金を現金で持つと量は多くなり、その分、犯罪に巻き込まれるリスクも高くなります。
自衛の意識を持つことでリスクは抑えられますが、せっかくの楽しい旅行が常に緊張感のあるものになってしまうのは辛いですよね?
また、現金だとクレジットカードと違って無くなると戻ってくることはありませんので、損得の面から考えてもクレジットカードの方が損をしにくいです。
クレジットカードであれば万が一盗難にあっても、カード会社に連絡するだけで利用を停止し、不正利用分は全て返金してもらえるので安心できます。
理由3.現金だけでは病気や飛行機の乗り遅れなどのトラブルに対応できないから
海外旅行のトラブルは盗難だけではありません。病気やケガ、飛行機の乗り遅れなどのトラブルも緊急でお金が必要になります。
現金だとあらかじめ用意した分のお金でしか対応することができず、対策するのがかなり難しいですよね。
海外旅行保険へ加入しておけば、病院をキャッシュレス(現金不要)で利用できたり、飛行機の乗り遅れで発生した飲食代や宿泊費を補償してもらえますが、トラブルの時も常に減っていく現金のことを気にするのは精神的な負担が大きいです。
理由4.両替よりも手数料がお得だから
海外旅行で現地通貨を用意する方法は以下の3つがあります。
- 日本円からの両替
- 国際キャッシュカードとATMを使って口座から現地通貨を引き出す
- クレジットカードのキャッシングとATMを使って現地通貨を引き出す
日本円を国内・海外空港の両替所や海外現地の街中にある両替所で現地通貨に両替する方法は『手順がわかりやすい』メリットがありますが、手数料が他の方法と比べると高い傾向にあります。
一番安い日本円→米ドルへの両替でも1ドルあたり約3円の両替手数料が含まれており、 一般的に旅行で必要となるであろう額の外貨、例えば1,000ドル分の日本円を両替すると、約3,000円も手数料を取られることになる。
ちなみに、ユーロだと1ユーロあたり約4円、
ポンドになると1ポンドあたり約12円と更に高額になる。
特にマイナーな通貨になるほど手数料は高くなっていきますので、日本人観光客の少ない国ほど損をします。
また、国際キャッシュカードも『日本円で口座に入れておけば、海外現地のATMから同額の現地通貨を引き出せる』とシンプルでわかりやすいのですが、手数料が高いです。
例えば、三菱UFJのデビットカードを使って海外現地のATMからお金を引き出すと以下の手数料が上乗せされます。
VISAデビット | JCBデビット | |
---|---|---|
為替レート | VISAの基準レート +3.05%(海外事務手数料) | JCBの基準レート +3.05%(海外事務手数料) +1.6%(JCB指定料率) |
ATM利用手数料 | 1回100円(税別) | 1回100円(税別) |
VISAデビットの場合は3.05%、JCBデビットは3.05%の海外事務手数料が上乗せされ、さらにJCBデビットのみJCBが指定する手数料1.6%が上乗せされます。
10万円引き出した場合、VISAデビットなら3,050円、JCBデビットなら4,650円の手数料がかかるわけですから、かなり痛いですよね。
手数料が高いのは三菱UFJのデビットカードに限った話ではありません。国際キャッシュカード全般に言えることです。
一方、クレジットカードの海外キャッシングなら必要な手数料はATM利用手数料と利息のみです。
ATM利用手数料は『1万円未満は1回100円(税別)』『1万円以上は1回200円(税別)』のクレジットカードが多いですが、中にはセディナカードJiyu!da!やJCB CARD Wのように無料のカードもあります。
お金を返済するまでの期間は利息が発生しますが、年利18%のクレジットカードで30日後に完済した場合の手数料は1,480円(10万円 ×0.18 ×30 ÷365)と安いです。
両替や国際キャッシュカードの半分以下の手数料で現地通貨が手に入ります。
カードの締め日ギリギリに利用するほど返済日までの期間が短くお得ですし、クレジットカードによっては繰り上げ返済をすることで返済日に完済することも可能できますので、上手に利用すると最もお得に現地通貨を手に入れることができます。
理由5.海外旅行保険の保険料を節約できるから
海外旅行保険はネットや空港で加入できますが、2週間のアメリカ旅行なら約1万円、3ヶ月近くのヨーロッパ旅行なら7万円~10万円と負担は大きいです。
クレジットカードには最初から海外旅行保険が付帯されているものもあるため、上手に利用することで保険料を節約することができます。
しかも、クレジットカードの海外旅行保険は事前の加入手続きが必要ない(利用するときにカード会社に問い合わせるだけでOK)ため、忙しい旅行準備期間に余計な手間を取られる心配もありません。
クレジットカードを持ってない人は、これを機に作ろう!
少し長くなったのでまとめます。
【海外旅行にクレジットカードが必要な5つの理由】
- ホテルとレンタカーのデポジットで必要になるから
- 大量の現金を持ち歩くのは危険だから
- 現金だけでは病気や飛行機の乗り遅れなどのトラブルに対応できないから
- 両替よりも手数料がお得だから
- 海外旅行保険の保険料を節約できるから
以上の5つの理由から、海外旅行ではクレジットカードが必要となります。
クレジットカードなしで海外旅行に行くと不便なだけではなく、手数料的に損ですし、最悪の場合は命の危険に関わる状況でも苦労することになります。
海外旅行経験者のほぼ100%がクレジットカードを持っているのには、明確な理由があるわけです。
これまでクレジットカードを持っていなかった人も、今回の海外旅行を機に新しく発行しておきましょう。
Q&A
Q.デビットカードのみで海外旅行に行くのはどうですか?
A.手数料を気にしないのであれば問題なし
デビットカードはクレジットカードと同じように買い物や飲食店の決済で利用することができ、クレジットカードとは違って自分の口座から直接お金が引き落とされるため「安心して使える」と感じる人も多いようです。
また、与信審査が必要ないため、高校生やブラック(過去に破産などの経歴がある人)の人でも発行できるメリットがあります。
デビットカードだからと言ってカード払いができるお店で拒否される心配はありません。十分、海外旅行を楽しむことができます。
しかし、国際キャッシュカードと同じぐらいデビットカードも手数料が高いため、手数料を抑えるのであればクレジットカードがおすすめです。
また、デビットカードは不正利用されても補償してもらえませんが、クレジットカードなら原則全額を補償してもらえる点も違います。
Q.親のクレジットカードを使うのはダメですか?
A.親のクレジットカードを海外旅行で使うことはできません。
クレジットカードを利用できるのは本人だけであり、親子関係であってもカードを使うと不正利用にあたり、カードを停止させられてしまいます。
当サイトでは韓国旅行を例にどういったことなら親のクレジットカードを使えるのか解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
Q.高校生やブラックでクレジットカードが作れない場合はどうすればいいですか?
A.プリペイドカードを発行する
先ほどのデビットカードの話でも出てきましたが、高校生やブラックでクレジットカードを使えない場合はデビットカードかプリペイドカードを代わりに発行しましょう。
デビットカードとプリペイドカードの違いは以下の通り。
デビットカード | プリペイドカード | |
---|---|---|
発行 | 誰でも発行可能 | 誰でも発行可能 |
引き落とし方法 | 銀行口座から引き落とし | 専用口座から引き落とし |
年会費 | 無料 | 無料 |
カード決済 | 可能 | 可能 |
手数料 | 高い | 安い |
デビットカードは銀行口座から引き落とされるのに対し、プリペイドカードは専用口座にあからじめチャージしておいた分だけ利用することができます。
そのため、デビットカードは盗まれると全財産を使われるリスクがありますが、プリペイドカードなら最大でも自分がチャージした分だけしか利用されません。
また、プリペイドカードならカード決済として使った時の手数料はクレジットカードを同じぐらいしかかかりませんので、総合的に見たらプリペイドカードがおすすめです。
詳しくは高校生が海外旅行へ行くときクレジットカードはどうするべきか解説したページにも書いていますので、あわせてご覧ください。
コメント欄