両替よりも便利な海外キャッシングですが、気になってくるのが手数料。そもそもどんな手数料が必要になるのかを知らない人も多いのではないでしょうか?
今回は
- 海外キャッシングの手数料
- 具体的な計算方法
- 各クレジットカードの手数料の比較
などをご紹介していきますので、今度の海外旅行・海外出張で海外キャッシングを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
手数料を理解できれば、お得に現地通貨を用意することができますよ。
海外キャッシングの手数料は利息と海外ATM手数料の2つだけ
海外キャッシングで発生する手数料は利息と海外ATM手数料の2つだけです。
クレジットカードを海外で利用すると為替レートや海外事務手数料など様々な手数料が登場しますが、海外キャッシングの場合は一切関係ありません。
特に勘違いしやすいのが海外事務手数料。
海外キャッシングの場合は法律の関係上「無料」と定められていますので、計算するときに間違えて入れてしまわないようにしましょう。
海外旅行上級者でも勘違いしている方が意外と多いですので、Yahoo!知恵袋などを参考にするときは注意しておきましょう。
海外キャッシングの手数料の計算方法
海外キャッシングで発生する手数料 =利息 +海外ATM手数料
利息 =キャッシング金額 ×両替手数料 ×融資利率(年利)×完済までの日数 ÷365日(うるう年は366日)
海外キャッシングの手数料の計算方法は上記の計算式で出すことができます。
海外キャッシングの手数料は「利息 + 海外ATM手数料」で算出できますが、利息も変動しますので少し計算が必要になってきます。
ただ、難しいことは一切ありません。
クレジットカードによって変わるのは「海外ATM手数料」と「両替手数料」の2つだけですので、単純にこの2つがお得なクレジットカードを使うことが海外キャッシングの手数料を最大限に抑えるポイントだと言えます。
海外キャッシングの海外ATM手数料はクレジットカード会社によって違う
海外ATM手数料は基本的に
- 1万円以下は100円(税別)
- 1万円越は200円(税別)
となっています。楽天カードでも三井住友カードでもエポスカードでも違いはありません。
しかし、セディナカードとJCBのプロパーカードだけが海外ATM手数料が無料となっています。
【海外ATM手数料の違い】
- セディナカード:無料
- JCBプロパーカード:無料
- JCBプロパーカード以外:1万円以下は100円(税別) / 1万円越は200円(税別)
- その他のカード:1万円以下は100円(税別) / 1万円越は200円(税別)
楽天カードのJCBやリクルートカードのJCBはプロパーカードに含まれませんので、1万円以下は100円(税別) / 1万円越は200円(税別)の海外ATM手数料が発生します。
両替手数料はVISA、MasterCard、JCBの公式サイトで確認できる(AMEXとDinersClubは非公開)
両替手数料は国際ブランドごとに違っており、以下の公式サイトで確認することができます。
- VISA:Visa USA | ExchangeRateComp
- MasterCard:Currency Converter | Foreign Exchange Rates Calculator | Mastercard
- JCB:海外でのお取り引きにおける基準レート | JCBブランドサイト
- AMEX:非公開
- ダイナースクラブ:非公開
使い方を簡単に説明します。
- ①Amount:知りたい金額を入力。通常は「1」を入力すればOK
- ②Bank fee:海外事務手数料のこと。海外キャッシングの場合は0%を入力。
- ③Date requested:両替手数料を知りたい日付を入力
- ④Card currency:japanese yen(JPY)を選択
- ⑤Transaction currency:知りたい外貨を入力。米ドルならUSD、ユーロならEURなど
全て入力し終わったら「Caluculate exchange rate」を押してください。これでVISAの両替手数料を確認することができます。実際に2018年12月1日の結果を見てみると
1米ドル=111.198880円という結果になりました。
Yahoo!JAPANファイナンスの同日の米ドル/日本円のレートは110.735円ほどでしたので、0.46388円がVISAへの手数料として上乗せされていることになります。
MasterCardも同じように算出できますし、JCBは公式サイトに表記されているので分かりやすいです。
AMEXは「銀行間レートを基に計算」、ダイナースクラブは「指定期間の為替相場を基準に換算」とだけ発表しており、具体的な数値は非公開となっています。
「じゃあ結局どの国際ブランドの両替手数料がお得なの?」という話ですが、残念ながら両替手数料は毎日のように変動しているため正確にどこがお得なのかは決めることはできません。
2019年9月現在の状況だけで言えば「MasterCard ≒ JCB < VISA」となっており、MasterCardとJCBを使った方が両替手数料を安くできる傾向にあります。以前はVISAの方がお得な時期もありましたが、今から海外キャッシング用のクレジットカードを発行するなら避けたほうがいいでしょう。
各クレジットカードの海外キャッシング手数料の比較
少し長くなったので、各クレジットカードの海外キャッシングの手数料を簡単にまとめておきます。
カード名 | 両替手数料 | 海外ATM手数料 | ||
---|---|---|---|---|
VISA | MasterCard | JCB | ||
セディナカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 無料 |
JCBカード | – | – | 110.56円 | 無料 |
三井住友カード | 111.20円 | 110.69円 | – | 100円~200円 |
セゾンカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
ANAカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
JALカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
ビューカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
楽天カード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
エポスカード | 111.20円 | – | – | 100円~200円 |
リクルートカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
JTB旅カード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
ライフカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
dカード | 111.20円 | 110.69円 | – | 100円~200円 |
イオンカード | 111.20円 | 110.69円 | 110.56円 | 100円~200円 |
オリコカード | 111.20円 | 110.69円 | – | 100円~200円 |
NICOSカード/MUFGカード | 111.20円 | 110.69円 | – | 100円~200円 |
※:VISA、MasterCard、JCBは2018年12月26日の米ドル/日本円のレートを小数点第3位以下を切り捨てて掲載しています。
国際ブランドごとの両替手数料はどのクレジットカードでも同じですので、海外ATM手数料が無料なセディナカードかJCBプロパーカードを選んでおけば間違いありません。
また、国際キャッシュカード(デビットカード)やプリペイドカードの手数料と比較すると
クレジットカード | 国際キャッシュカード | プリペイドカード | |
---|---|---|---|
ATM手数料 | 100円~200円/回 | 約220円/回 | 約220円/回 |
現地ATM手数料 | 無料 | 発生する | 発生する |
利息 | 年18% | なし | なし |
両替手数料 | 1.6%~1.63% | 1.6%~1.63% ×3%~5% (カードによって異なる) |
※:ATM手数料は2018年12月31日のレートをもとに換算しています(小数点以下は四捨五入)。
といった感じになります。国際キャッシュカード(デビットカード)やプリペイドカードは現地ATM手数料や両替手数料の上乗せが発生しますので、クレジットカードの海外キャッシングよりも絶対に割高になってしまいます。
国際キャッシュカード(デビットカード)やプリペイドカードごとにどれだけ手数料が発生するのかは、国際キャッシュカードとプリペイドカードの両替手数料の比較表でも記載していますので、そちらを参考にしてみてください。
まとめ
以上が海外キャッシングの手数料に関する解説でした。
今回解説した内容を含めて海外キャッシングに強いクレジットカードを発行したい方は、海外キャッシングにおすすめのクレジットカード3枚もあわせて参考にしてみてください。
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