LINEが発行するプリペイドカードであるLINE Payカードが韓国で使えて、しかも便利だということは、すでに知っている方も多いかと思います。
新韓銀行ATMでウォンを引きだすと、両替のレートが空港や他の両替所と比べて圧倒的に安いので、お得にウォンを準備できるメリットがあります。
しかし、私も実際に韓国旅行でLINE Payカードを使ってみたのですが、
ここはちょっとダメだな~
と感じた部分がいくつかあったので、一人の旅行好きとして私と同じ部分で失敗する人がいなくなるように書いておきたいと思います。
まずは確認!LINE Payカードを韓国旅行で使うメリット
まずは、LINE Payカード(とLINE Pay)のメリットを簡単にまとめておきたいと思います。
LINE Payの残高をウォンとして韓国内のATMから現金で引き出せる
LINE Payの両替機能には『LINE Pay外貨両替』と『LINE Pay韓国ATM両替』の2つがあります。それぞれの違いは以下のとおり。
機能名 | 内容 |
---|---|
LINE Pay外貨両替 | 日本国内でウォンを自宅に発送してもらえる。韓国に入国する前に現金を用意しておきたいときに使うもの。現金を自宅へ配送する際の配送手数料がかかるため、韓国ATM両替と比べると損。 |
LINE Pay韓国ATM両替 | 韓国にあるATMから直接現金(ウォン)を引き出せる。旅行中に手持ちの現金が不足したときや、LINE Payカードやクレジットカードなどが使えず、緊急で現金が必要になった時に使えるメリットがある。両替手数料も安く、お得度が高い。 |
LINE Pay外貨両替は日本国内でウォンを受け取れる両替機能のこと。LINE Payの公式アプリ内にある『外貨両替』という項目から申請することができます。
現金の受け取り方法は『自宅への郵送』または『空港受け取り』を選択できます。
自宅へ郵送する場合は配送手数料がかかるため、韓国現地でレートのいい両替所を利用するよりも損してしまう可能性があります。
両替金額(※) | 配送料(税込) |
---|---|
3万円未満 | 600円 |
3万円以上5万円未満 | 300円 |
5万円以上 | 無料 |
また、『空港受け取り』は受け取り可能な場所が4つしかないため、住んでいる地域によっては利用することができません。
【受け取り可能場所と営業時間】
- 羽田空港国際線(営業時間365日/24時間)
- 羽田空港国内線(365日/9:00~19:00)
- 福岡空港国際線(365日/7:45~20:00)
- 博多港(3月~9月/7:30~15:30、10月~2月/7:30~14:30)
一方、LINE Pay韓国ATM両替は韓国現地にあるATMから直接ウォンを引き出す両替機能ですので、利便性はかなり高いです。
例えば、LINE Payの残高が10万円あれば、10万円分のウォンをATMから引き出すことができます。
韓国旅行中に現金が足りなくなっても安心ですし、その都度必要な分だけ現金を用意できるので「多めに両替したけど結局ほとんど使わなかった」という心配もなくなります。
LINE Payカードを中心に決済していくのも便利ですが、どうしても現金しか使えないお店に出会ったとき瞬時に対応できるのがLINE Payの強みだなと感じました。他のQRコード決済には両替サービスがありませんからね。
また、公式ブログでも画像付きで登録方法や使い方が解説されていますので、あわせてご覧ください。
関連記事:「両替しすぎ」や「現金不足」とは無縁!お得なレートで韓国ウォンが手に入る両替サービスがLINE Payから登場。 | LINE公式ブログ
LINE公式ブログでも書かれているように、事前に銀行口座とマイナンバーカードを登録しておく必要があるので、渡韓前に終わらせておきましょう。
両替のレートがとにかく安い
LINE Pay韓国ATM両替の強みは利便性だけではありません。
LINE公式ブログでもアピールされていますが、空港や街中の両替所で両替するよりもレートがお得です。
【韓国の両替にかかる手数料】
- 両替所:3%~8%
- LINE Pay:ほぼ0%
新韓銀行のATMを使うとATM手数料として100円(税抜)はかかってしまいますが、それでもLINE Payでウォンを引き出した方がお得です。
1万円両替したときの手数料 | |
---|---|
現金 | 300円~800円(10,000円 × 3%~8%) |
LINE Pay | 100円(ATMの利用手数料のみ) |
大量の現金を持つのは防犯的にもよくないので、LINE Payをお財布代わりに使うのがいいですね。
LINE Payカードを韓国で使う2つのデメリット
ここから私が感じたデメリットについてご紹介していきます。
LINE Payカードはプリペイドカードだからホテル予約に使えない
海外ホテルではデポジットを支払うために、チェックイン時にクレジットカードを提示する必要があります。
デポジットとは
ホテル宿泊費の不払いや室内物品の盗難が起こった際に、後から請求するための保証金のこと。
クレジットカード情報を入力しておけば宿泊者が帰国後もカード会社に請求できるため、チェックイン時に提示を求められます。
しかし、LINE Payカードはプリペイドカードであるため、ホテル側が後からお金を請求することができず、デポジット用のカードとしては認めてもらえません。30万円請求したいのに口座に3万円しか入っていなかったら、どう頑張っても3万円しかもらえませんからね。
韓国旅行に必要な現金はいくら?今の物価を見ながら目安を解説【二泊三日のケースあり】でも紹介しましたが、現金で韓国ホテルのデポジットをを払うと10万~20万ウォン(1万円~2万円)/1泊を請求されます。チェックアウト時に返金してもらえますが、旅行最終日にそんな大金もらっても困るだけですよね。
ツアーで渡韓する場合は旅行会社が代わりに宿泊代を払っているのでデポジットの請求はありませんが、個人でホテルを予約している場合は必ずデポジットが必要になるので注意しておきましょう。
海外で使うと事務手数料が4%もかかってしまう
LINE Payカードは普通のクレジットカードと同じように飲食店や買い物で決済することができます。
しかし、このときにかかる手数料は4%と非常に高く、使えば使うほど損をします。
【カード決済でかかる手数料】
- クレジットカード:1.6%~1.63%
- LINE Payカード:4%
ATMから現金を引き出す手数料はほぼ0%なのに、カード決済では4%も上乗せされるのはかなり痛いですね。
ちなみに、ネット通販でも韓国の通販サイトでLINE Payカードを使うと手数料が4%上乗せされてしまいます。
現金だけで韓国旅行を楽しむときだけLINE Payはおすすめ
カードとして使うと損をするので、ATMから現金(ウォン)を引き出すためだけにLINE Payを使うのがおすすめです。
通常、海外旅行では現金を両替すると3%~8%の手数料がかかるため、クレジットカードによる決済をおすすめするのですが、LINE Payがあれば手数料はほぼ0%ですからね。
LINE Payの残高をお財布代わりとして使うのが一番賢い使い方だと言えます。
LINE Pay(QRコード決済)は韓国では使いづらい
「LINE PayカードではなくスマホのQRコードで決済したい」と考えている方も多いかと思いますが、残念ながらキャッシュレス化の進んだ韓国でもQRコード決済はそこまで普及しておりません。
2019年12月現在でも、韓国でのキャッシュス比率の95%近くはクレジットカードとデビットカードの組み合わせ(キャッシュレス・ビジョン2018)です。
「韓国内で5%ぐらいしかQRコード決済に対応していない」と考えると、いかにLINE Pay単体での決済が不便かが分かりますね。
LINE Pay決済(QRコード決済)ができなくてもLINE Payカード決済であれば間違いなく利用できますので、韓国旅行の際は必ず持って行くようにしましょう。
残念ながらポイントアップキャンペーンの対象外だったりはするのですが、わざわざ現金(ウォン)を準備するよりかは手間がかかりません。
さすが、LINE。新韓銀行と提携してLINE Payのチャージ残高を現地ATMで引き出せるサービスだって。もっとも、韓国にLINE Payカード持っていったら、現金使う機会ほとんどないけどね。
— 栗原景(くりはらかげり) (@kuriharakageri) April 22, 2016
Moneyアカウントの方は韓国のJCB加盟店でもLINE Pay カードがご利用可能です^^
— LINE Pay公式アカウント (@linepay_jp) July 3, 2017
LINE Payは韓国資本のくせに韓国で使えない無能くんだから困る。
— みつおじさん (@Mitsuo_Me) November 15, 2019
韓国旅行へ行かれた他の口コミを見ていても、LINE Pay韓国ATM両替は多くの人から愛用されているのに対し、支払いとしての利用はほとんどありませんでした。
マイナンバーの登録が必要だから韓国で使うのは危険…?
LINE Pay韓国ATM両替を利用するにはマイナンバーの登録が必須なためか、口コミを見ていると「マイナンバーの登録が必要だから怖くて使えない」という意見が意外と多かったです。
これに関してですが、「すぐに危険になる心配はない」というのが個人的な意見です。
そもそもマイナンバーは他人に知られたとしても、それ単体で利用することはできません。運転免許証やパスポートなどの顔写真付き身分証明書を提示する必要があります。
内閣府の公式サイトでも
- Q5-4 マイナンバーが漏えいすると、芋づる式に個人情報が漏れるおそれはありませんか。
- A5-4 マイナンバー制度では、個人情報がひとつの共通データベースで管理されることは一切ありません。 例えば、国税に関する情報は税務署に、児童手当や生活保護に関する情報は各市区町村に、年金に関する情報は年金事務所になど、これまでどおり情報は分散して管理します。
また、役所の間の情報のやりとりは、マイナンバーではなく、システム内でのみ突合可能な、役所ごとに異なるコード(暗号化された符号)で行うので、1か所で漏えいがあっても他の役所との間では遮断されます。 万が一1か所でマイナンバーを含む個人情報が漏えいしたとしても、個人情報を芋づる式に抜き出すことはできない仕組みとなっています。(2015年12月回答)
と記載されており、個人情報がバレる心配はないと明記されています。
このことから考えても、マイナンバーの登録だけでLINE Payを使うことが危険だとは言いきれません。
もちろん「個人的に何か情報を抜き取られそうで嫌だ」という人は、無理にLINE PayカードおよびLINE Payを使う必要はありません。クレジットカードで同様のことはできますからね。
LINE Payの代わりに韓国で使えるQRコード決済は?
LINE Pay以外に韓国で使えるQRコード決済には以下の2つがあります。
- Naver Pay
- Kakao Pay(カカオペイ)
どちらも韓国企業のQRコード決済であるため、韓国内で使用できるお店は多いです。
Naver PayはNAVERまとめでも有名なネイバーが運営するQRコード決済です。日本人でも登録することができます。
銀行口座の連携は必要なく、チャージは『クレジットカード(日本のものでOK)』または『Paypal』経由で可能です。
Kakao Payはカカオトークでも有名な株式会社Kakaoが提供するQRコード決済です。
もともと韓国ではSamsung Pay(携帯メーカーのSamsungのスマホ決済)が人気だったのですが、銀行口座に直結できる利便性の高さから、現在はKakao Payを使う人の方が多いようです。
ただ、Kakao Payを登録するためには韓国内の銀行口座が必要となりますので、口座を持っていない日本人が登録することはできません。
もし、韓国旅行でLINE Pay以外のQRコード決済にこだわるのであれば、Naver Payを使いましょう。
ちなみに、PayPayをはじめとした日本のQRコード決済は韓国で使うことができません。普段から利用している人は注意しておきましょう。
やっぱり韓国旅行はLINE Payカードよりもクレジットカードが安心
LINE Payカードに限ったことではありませんが、海外では提携店であっても機械のエラーで使えなかったり、店員が対応していることを理解しておらず拒否されてしまうことがあります。
日本だとあまり考えられませんが、海外では本当に多いです(笑)。
こういった事態を防ぐためにもサブカードとしてクレジットカードを1枚~2枚持っていくのが海外旅行好きの常識。
LINE Payカードをメインで使っていくのもいいですが、1枚はクレジットカードを持っておいた方が安全です。言葉が通じない場所でのトラブルは、かなり面倒ですしね。
カードの種類がVISAであれば、年会費無料のクレジットカードも年会費1万以上するゴールドカードも使いやすさは変わりません。あまりお金をかけたくない場合は年会費無料のクレジットカードを発行しておくといいでしょう。
おすすめのVISAカードはエポスカード。
OIOI(マルイ)のクレジットカードで有名ですが、年会費無料で持つことができ、海外旅行保険もゴールドカード並みの補償額が付いています。
帰国後も国内ではOIOIで10%割引で買い物できたり貯まったポイントをApp Storeやスタバのポイントに交換できてお得に使えます。
また、台湾や韓国、タイ、ハワイでは割引優待クーポンも用意されており、飲食店や免税店でお得な買い物を楽しむことができます。
詳しくは韓国旅行でエポスカードを使うメリット3つ!でも紹介していますので、そちらを参考に。
お金がかからず海外でも国内でもお得使えるクレジットカードなので、LINE Payカードのサブカードとして持っておいて損がありませんよ。
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