最近ではApple Payの知名度も上がってきましたが、実はこの現象は海外でも起きており、先進国から少しマイナーな国まで幅広く利用することができます。しかも、日本で登録したApple Payも相互利用が可能となっており、国内と全く同じ感じで決済を済ませることが可能です。
また、Apple Pay内では登録クレジットカードとは別のデバイスアカウント番号(トークン番号)を利用して決済を行うため、カード情報を盗まれる確率が低くスキミングに強いというメリットもあります。
今回は海外旅行でのApple Payの使い方やメリット・デメリットを解説していきますので、すでに使っている方はもちろん、まだ使ったことがない方も、ぜひ参考にしてください。
国内のApple Payも海外で利用可能
先ほども解説したように、国内で登録したApple Payも海外で利用することができます。現在、Apple Payが利用できる国は以下の通り。
対応地域 | Apple Pay対応国 |
---|---|
アジア太平洋地域 | オーストラリア、中国本土(※1)、香港、日本、カザフスタン、ニュージーランド、シンガポール、台湾 |
ヨーロッパ | オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、グリーンランド、ガーンジー、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、マン島、イタリア、ジャージー、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、モナコ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、ウクライナ、英国、バチカン市国 |
中南米、カリブ | ブラジル |
中東 | サウジアラビア、アラブ首長国連邦 |
北米 | カナダ、米国 |
※1:中国本土では、iOS 11.2以降を搭載したApple Pay対応のiPhoneとiPadでのみ、SafariのWeb上でApple Payを利用できます。
日本人がよく観光で訪れる場所は対象に含まれていますので、Apple Payを準備しておくと会計をスムーズに済ませることができます。
ただし、VISAは使えない
ただし、VISAのクレジットカードを登録した場合は、Apple Pay対応の国でも使うことができません。
そもそもApple Payで決済できる仕組みは『コンタクトレス決済』と呼ばれる非接触型の決済方法を利用しています。このコンタクトレス決済は国際ブランドに以下のように用意されています。
- VISA ⇒ VISA payWave
- MasterCard ⇒ MasterCard Contactless
- JCB ⇒ JCB Contactless
- AMEX ⇒ American Express Contactless
登録したクレジットカードによって自動的に振り分けられるのですが、VISA payWaveのみApple Payに対応していません。国内では代わりにiDで決済されますが、iDは日本独自のシステムで作られており、海外では使えません。
一方、MasterCard ContactlessやJCB Contactless、American Express Contactlessは国際共通システムで作られているため、海外のレジや自動販売機などでも問題なく使用することが可能です。
クレジットカードとして使う場合はVISAが一番おすすめですが、Apple Payに関しては全く逆。カード払いと両立させるならMasterCardがいいでしょう。
海外でApple Payの使い方
コンタクトレスのマークがあるお店・場所で使える
海外でApple Payを使える場所には上画像のようなマークが表示されています。お店ならレジ付近にありますし、地下鉄なら改札に付いています。
また、このマークと一緒に国際ブランドのマークも記載されているのが一般的。MasterCardやJCB、AMEXなど、自分が使っている国際ブランドが表記されているか事前に確認してみましょう。
クレジットカードと同じく、対応店が多いのはMasterCard ⇒ AMEX ⇒ JCBの順番です。先ほども解説したように、カード払いとの両立を考えてMasterCardを準備しておくのがおすすめ。
お店では「Apple Payで」と言うだけ
お店で使う場合は「Apple Payで」と伝えるだけ。あとは国内で使う時と同じように、Wallet内で利用したいクレジットカードを選択し、Face ID(顔認証)やTouch ID(指紋認証)でセキュリティを解除するだけです。
海外でApple Payはセキュリティ的に大丈夫?
Apple Payを使う時に気になるのがセキュリティ面ですよね。結論から言うと安全性はかなり高いです。
Apple Payでは登録したクレジットカードごとに特有のデバイスアカウント番号が発行され、その番号をもとに決済が行われます。クレジットカードの番号とは異なるため、レジでお店側にカード番号を渡さずに済み、カード番号の流出を防ぐことができます。
また、海外ではATM自体が改造されて素人では絶対に気づかないようなスキミングの仕掛けも珍しくありませんので、実はApple Payで決済する方が安全です。
Apple Payの登録方法
登録できるクレジットカードの種類
Apple Payに登録できるクレジットカードは公式サイトのこちらのページに記載されていますが、ここではMasterCard、JCB、AMEXに絞ってご紹介したいと思います。
国際ブランド | カード会社 |
---|---|
MasterCard | |
JCB | |
AMEX |
登録自体はもっと多くのクレジットカードが対象ですが、コンタクトレス決済に関しては上記のカード会社で発行されているものが対象となります。法人カードなど一部のカードが対象外になっている場合もありますので、事前に公式サイトで確認してください。
登録後に国際ブランドのマークが付いて入ればOK
上画像の赤枠のように、登録後にWallet内のカードデザインにMasterCardやJCB、AMEXのマークが付いていればコンタクトレス決済に対応していることになります。
まとめ
クレジットカードだけでもキャッシュレスな旅行を楽しむことができますが、Apple Payを使うことで、より快適で安全性の高い決済を行うことができます。今後も利用できるお店の数や国は増えていくはずですので、利用しておいて損はありませんよ。
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