JCBは海外で使えない?使える国とVISAやMasterCardにはない魅力的な特典について解説

JCBは海外で使えない?正解は「場所による」 - VISAやMasterCardにはない魅力的な特典について解説国内でクレジットカードを作る場合は、国際ブランドを「JCB」に選ぶ方も多いかと思います。JCBは日本唯一の交際ブランドであり、私たちからすれば「クレジットカード = JCB」とイメージするほど認知度も高いです。

しかし、世界全体でみるとJCBのシェア率はわずか3%ほどであり、正直なところ使い勝手はかなり悪いです。「海外ではJCBは使えない」と言われていますが、この話は間違いではありません。

ただ、細かく見てみると地域や場所にっては使えますし、JCBには支払い以外の魅力的な旅行特典も付帯されていますので、一概にも完全に使えないと言うわけではありません。要は使い方です。

今回は「JCBの海外で使える国・使えない国の見分け方」「JCBの海外キャッシング事情」「JCBの海外旅行でお得になる特典」の3つをご紹介していきたいと思います。

JCBの海外で使える国・使えない国の見分け方

JCBの使える国・使えない国を一覧にしてみた

旅井
旅井

 私が実際に行ってみた国や海外旅行好きの友人からの情報を元に、2018年現在のJCBの使える国・地域をまとめてみました。

国・地域JCBが使えるお店の数
アジア韓国基本的にどこでも使える
台湾そこそこ使える
中国・香港ほとんど使えない
シンガポールそこそこ使える
タイそこそこ使える
北アメリカアメリカ本土ほとんど使えない
ハワイ基本的にどこでも使える
ヨーロッパイギリスほとんど使えない
フランスほとんど使えない
イタリアほとんど使えない
スペインほとんど使えない
オセアニアオーストラリアほどんと使えない
ニュージーランドほどんと使えない
ロシアほとんど使えない
南米ほとんど使えない
アフリカほとんど使えない

正直アジアとハワイ以外は基本的に使えないと思っておいた方がいいですね。他の国や地域でも使えないことはないですが、わざわざ対応しているお店を探し回るのはせっかくの旅行がもったいないです。

あわせて読みたい各国のクレジットカード事情

JCBが支払いで使える国は意外と少ない

JCBの公式サイトを見てみると「どんどん海外に提携店を増やしているから、どこでも使えます!」といった風に記載されていることがありますが、実際に海外旅行へ行ってみると、まだまだ使えないことのほうが多いです。

アメリカ本土(ハワイ・グアム以外)やヨーロッパの国々では有名なお店やレストランでも使えないことが多いです。JCBが記載されているホテルでも、いざ出してみると「JCBとの提携は終わったので使えません」と拒否されるケースもあります。

韓国やハワイなど日本人観光客の多い国(地域)は使える場所が多い(ただし条件あり)

一方、韓国や台湾などのアジア地域やハワイ・グアムなどの日本人観光客の多い地域であれば、JCBでも決済できることが多いです。ホテルやレストランはもちろん、お土産屋やデパート、マッサージ屋、レジャースポットなどでも使えます。

ただし、「日本人観光客が多い場所」というのがポイントです。

例えば、地元の人がよく行くような飲食店や露店ではJCBに対応していないことも多く、使おうとすると「VISAかMasterCardありませんか?」と断られてしまいます。

JCBがかなり優遇されているハワイ・グアムでも同じです。海外の中でも特にJCBが使いやすい地域でありますが、やはりお店によって対応していないこともあり、VISAかMasterCardを請求されることがあります

Discoverと提携しているが実際は使えないケースも多い

DISCOVERのロゴ↑DISCOVERのロゴ↑

JCBはDISCOVERと提携しているため、DISCOVERのロゴが記載されているお店(DISCOVER加盟店)でも使うことができます。

関連記事:アメリカで利用できる主な加盟店 | JCBブランドサイト

DISCOVERとは、アメリカを中心に展開している国際ブランドのことです。

日本で言うところのJCB的な立ち位置であるため、日本国内のほぼ全てのお店でJCBが使えるように、アメリカ国内でDISCOVERが使える場所は非常に多いです。

DISCOVERの公式サイトでも、アメリカ国内での利用率に関して以下のように説明されています。

1. Discover is Accepted at 96 Percent of Merchants That Accept Credit Cards in the U.S.
Whether you’re filling up at the gas station, shopping online or buying a gift at a local store, chances are that Discover credit cards are accepted. In fact, based on the Nilson Report, Discover is accepted at more than 11 million merchants in the United States, including big-box stores, online retailers and your favorite neighborhood coffee shops.

(1. Discoverは、米国でクレジットカードを受け入れる加盟店の96%で受け入れられています。
ガソリンスタンドでいっぱいになったり、オンラインショッピングをしたり、地元の店でギフトを購入したりする場合でも、Discoverクレジットカードが受け入れられる可能性があります。実際、Nilson Reportに基づくと、ディスカバーは、大型店、オンライン小売店、お気に入りの近所のコーヒーショップなど、米国の1100万人以上の商人で受け入れられています。)

引用元:What You Need to Know About Discover Card’s Acceptance | Discover

クレジットカードが使えるお店の96%で使えるわけですから、ほぼ全てのお店で使えるといっても過言ではなさそうですね。

しかし、DISCOVER提携店でJCBを使うと「店員がJCBを知らずに支払い拒否される」トラブルが発生することがありますので、実際にはもう少しだけ使い勝手が悪くなります。

店員がJCBを知らずに支払い拒否される

JCBは日本発祥の国際ブランドであるため、日本国内に住んでいると当たり前の存在に感じます。

しかし、世界的に見るとJCBはVISAやMasterCardの比べると提携店が少なく、知名度も低いです。

今回、初めてDISCOVERの存在を知った人も多いかと思いますが、アメリカ人からするとJCBがまさにそのような感じ。「JCBなんて初めて聞いた!」という人も珍しくありません。

そのため、DISCOVERが使えるお店でも「JCBなんて知らない」といった理由で、支払い拒否をされるケースがあります

旅井
旅井

日本でもそうですが、意外と店舗側が国際ブランドの知識を持たずに「とりあえず契約しておこう」といった感覚で加盟店になっていることがあります。

飲食店やスーパーでの買いものなら、仮にJCBのクレジットカードが使えなくても現金で支払うことが可能ですが、ホテルのデポジットで拒否されてしまうとかなり面倒

宿泊料金の1倍~3倍の現金を米ドルで用意するのは大変ですし、それほどの大金を持ち歩くのは犯罪リスクが高く危険です。

また、私は知りませんでしたが、JCBのロゴがなくDISCOVERのロゴしかない場所では、支払いエラーが出るケースもあるようです。

おそらく、こちらは決済機械の問題だと思います。

例えば、JCBと提携する前からDISCOVERと提携しており、一度も決済機械を変更していなければ、JCBのクレジットカードがエラーになってしまうのもうなづけます(ちなみに、JCBとDISCOVERの提携は2005年から)。

機械的なエラーは珍しいことではなく、旅行者の間では「経験したことがある」という人も多いですので、やはりJCBのクレジットカードだけで海外旅行へ行くのはおすすめできません。

旅井
旅井

スムーズに支払いを済ませるためにもVISAやMasterCardを使うのが無難です。

AMEXやDiners Club、銀聯との提携は国内のみ

また、JCBの加盟店開放契約はアメリカン・エキスプレス(AMEX)やDiners Club、銀聯(UnionPay)とも結ばれていますが、あくまでも国内店舗を対象としたものです。

残念ながら海外店舗のAMEX、Diners Club、銀聯の加盟店でJCBのクレジットカードを使うことはできません

JCBの海外キャッシングは使えなくなってしまった

もともとJCBはCirrus(シーラス)と呼ばれる世界的な銀行オンラインシステムで使うことができたため、世界中どこのATMでもキャッシングが可能でしが、2020年5月にCirrusとの提携が終了しました。

正確には『自分の持っているJCBのクレジットカードにCirrusのマークが付いていれば今でも使える。ただし、2020年3月以降に発行されたJCBのクレジットカードにはCirrusのマークが付いていないので、今から発行する人やカード更新後は全員使えない』となっています。

特にJCBのプロパーカードは「海外ATM手数料が無料」のメリットがあったため、今回の改悪は非常に残念だと感じます。

一応、JCBのマークが付いた海外ATMでは使うことができますが、ハワイや韓国など日本人観光客が多い場所を除けば使えないことの方が多いため、海外キャッシングで現金を準備する予定の方は、VISAかMasterCardのクレジットカードを持っていくようにしましょう。

JCBの海外旅行でお得になる特典

キャッシング以外にも、JCBのカードには海外旅行でお得な特典がいくつか付帯されています

特典1.JCBプラザとJCBプラザ ラウンジで日本語サポートが受けられる

ハワイのJCBプラザラウンジ

↑JCBプラザ ラウンジ・ホノルル正面玄関イメージ↑
(引用元:【JCB会員様限定】ハワイにいったらJCB PLAZAへ!

JCB PLAZA海外都市に設置してあるサービス窓口のこと。

【JCBプラザでできる5つのこと】

  1. 現地の観光情報の案内
  2. レストランやレジャースポットの予約代行
  3. カードやパスポート紛失時の緊急サポート
  4. Wi-Fiサービスの無料提供
  5. 荷物の一時預かり

これらのサービスを全て無料&日本語で対応してもらうことができます。

また、ワンランク上のJCBプラザ ラウンジなら「現地ガイドブックや情報誌の閲覧」「ドリンクサービス」「お荷物の当日中一時預かりサービス」などにも対応してもらえます。

海外でも日本ならではの丁寧な対応をしてもらえるのは非常に心強いです。特に初めて行く国や現地の言葉に自信がないときは、これほどありがたいサービスはありません。

正直このためだけにJCBのクレジットカードを発行するのも全然ありです。

JCBプラザとJCBプラザ ラウンジの所在地はこちらの公式一覧からご確認ください。

会員限定優待アプリ「たびらば」で世界中で割引になる

たびらばの利用方法
JCBには会員専用の優待アプリ「たびらば」があります。世界中のレストランや飲食店、ホテル、レジャースポットで割引してもらえるため、お得な旅行をしたい人にはかかせません。

使い方も「アプリ内のクーポン画面を見せてJCBのクレジットカードで支払うだけ」と非常に簡単

アプリをあらかじめダウンロードしておけばオフラインの状態でも使えますし、アプリ内では現地JCBスタッフによるおすすめスポットの紹介記事なんかもありますので、より充実した海外旅行を楽しめますよ。

JCB提示で割引してくれるお店がたまにある

これは私が体験したことなのですが、ドイツへ行ったときに飲食店に入ると「JCBなら5%OFFですよ」と言われたことがあります。そのお店はたびらばに掲載されていませんでしたので、非常に驚きました。

旅行好きの友人たちの中にも別の国で同じような経験をしたことがある人もいましたので、こういったラッキーがあるのもJCBの魅力だといえます。

特にシンガポールでは「JCBなら〇〇%割引!」と表記されたお店が異常に多かったのを覚えています。いろいろと調べても理由は分からないのですが、こちらも同じ体験をされている方がいますので、もしJCBのクレジットカードを持っているなら所持しておいて損はありません。

まとめ

以上のことから、海外旅行では「VISAかMasterCardを1枚」と「JCB1枚」の組み合わせが最強だと言えます。これならJCBのクレジットカードでお得に決済でき、使えないお店に出会っても慌てることなくVISA(またはMasterCard)のクレジットカードで決済することができます。

攻撃と防御を兼ね備えた圧倒的な組み合わせ。海外旅行へ行く際は、ぜひ使ってみてください。

JCBのおすすめを1つ挙げるならJCB CARD Wです。39歳以下は年会費無料で、海外利用ではポイント4倍とカードとしてのスペックも優秀なので、これから作るなら一番おすすめです。

使ってみて感じたJCB CARD Wのメリット4つ・デメリット5つ【レビュー】
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