エポスカードやエポスゴールドカードでANAやJALなどのマイルを貯めようかなと考えている方も多いかと思います。
先に結論を言うと、ANAやJALが発行クレジットカードを使う方がマイルを貯めやすいのですが、これはあくまでも一般的な話。エポスカードも使い方によっては効率よくマイルを貯めることは可能です。
そこで今回は、
- どういった使い方をすればマイルを貯められるのか?
- どういった場合にマイルカード以外を発行した方がいいのか?
といったことを解説して行きたいと思います。
エポスカードのマイル還元率
まずは基本となるエポスカードのマイル還元率を確認しておきましょう。
エポスカード | エポスゴールドカード | |
---|---|---|
ANAマイル還元率 | 0.25% | 0.30% |
JALマイル還元率 | 0.25% | 0.30% |
エポスカードのマイル還元率は0.25%、エポスゴールドカードは0.30%です。「還元率って何?」という人は、エポスカードで200円買い物すると0.5マイル(ゴールドは0.6マイル)貯められると考えてください。
で、これがお得なのか?という話ですが、残念ながらお得ではありません。
後ほど詳しく紹介しますが、ANAやJALが自社で発行しているクレジットカードであればマイル還元率1.0%(エポスカードの4倍)で貯めることができ、航空券や特約店(セブンイレブンやENEOSなど)で使えばさらに2倍(エポスカードの8倍)でマイルを貯めることができますからね。
本家のANAカードやJALカードに比べるとマイルは貯めにくい
「本家のANAカードやJALカードと比べてどうなのか?」という話ですが、貯めやすさは本家の方が上です。各カードを比較すると以下のとおり。
エポスカード | ANA一般カード | JAL普通カード | |
---|---|---|---|
年会費 | 無料 | 2,000円 (初年度無料) | 2,000円 (初年度無料) |
国際ブランド | VISA | VISA/MasterCard/JCB | VISA/MasterCard/JCB |
ポイント | 200円=1P | 1,000円=1P | – (直接マイルが貯まる) |
マイル還元率 | 0.25% (1P⇒0.5マイル) | 0.50%~1.00% (1P⇒5~10マイル) | 0.50%~1.00% (100円~200円⇒1マイル) |
初回搭乗ボーナス | – | 1,000マイル | 1,000マイル |
毎年継続ボーナス | – | 1,000マイル | 1,000マイル |
区間基本マイル | – | 10%追加 | 10%追加 |
マイル還元率を比較すると、エポスカードは0.25%に対しANA一般カードとJAL普通カードは0.5%と2倍貯まりやすい作りになっています。
さらに有料会員プログラム*1に加入することでマイル還元率を1.0%にまで引き上げることができ、エポスカードの4倍貯めやすい計算になります。
1,000円利用したときに貯まるマイル数を比較すると一目瞭然。
【1,000円で貯められるマイル】
- エポスカード:2.5マイル
- ANAカード:5~10マイル
- JALカード:5~10マイル
どれだけ頑張ってもエポスカードではANA一般カードとJAL普通カードほどマイルを貯められることができません。
しかもマイルの有効期限は3年なので、それまでに特典航空券の交換に必要なマイルを貯める必要があります。国内線なら最低4,500マイル、国際線なら15,000マイルです。エポスカードでは年間180万円決済が必要ですので、かなりハードルは高いです。
夫婦で暮らしているなら達成できそうですが、20代の1人暮らしではなかなか難しいでしょう。
また、リボ払いにすればエポスカードも5マイルまで引き上げられますが、毎月自分で支払い手続きをしないといけないことを考えると、労力はエポスカードの方がかかります。
もし私が今からマイルを貯めるなら、間違いなくANA一般カードかJAL普通カードを選びます。
本家ANAカード、JALカードにはボーナスマイルもある
また、本家ANAカードとJALカードには初回搭乗ボーナスや毎年継続ボーナスなどのボーナスマイルも存在します。ANAカードは保有しているだけで毎年1,000マイル、JALカードは毎年1回でもJALに乗れば毎年1,000マイル貰うことができますので、かなりマイルが貯まります。
エポスカードで1,000マイル貯めようと思うと20万円~40万円追加でカード払いしなければなりません。
ANAカードとJALカードは年会費がかかりますが、ボーナスマイルなども含めて考えれば、やはり本家のカードの方がマイルを貯めやすいという結論になります。
エポスカードでマイルを最大限貯める方法
では、どうすればエポスカードでマイルを最大限に貯めることができるのでしょうか?ここからはいくつかポイントをご紹介したいと思います。
方法1.リボ払いにすれば還元率が2倍になる
エポスカードの支払いをリボ払いに設定すれば、特典としてもらえるエポスポイントが2倍(200円=2P)になります。
リボ払いとは、毎月の支払額を設定した金額分だけ支払える支払い方法のこと。例えば、支払い額を3万円に設定していれば、1ヶ月の利用金額が5万円でも支払い日は3万円を返済し、翌月の返済日に残りの2万円を支払うことができます。
利用した日から完済までの日が長いほど手数料がかかってしまいますが、支払い額をカードの利用上限と同じにしておくことで通常の1回払いと同じにできますので、手数料を発生させたくない場合はあらかじめ設定しておきましょう。
方法2.エポスゴールドカードで年間100万円以上使う
エポスカードのゴールドカードであるエポスゴールドカードになると、マイル還元率で本家ANAカードやJALカードに勝てる見込みが出てきます。
エポスゴールドカードではマイル還元率0.6%にアップするうえに、利用金額に応じてエポスポイントが追加でもらえ最大でマイル還元率2.0%にまで引き上げることができます。
年間利用額 | 50万円 | 100万円 |
---|---|---|
利用金額に応じたポイント | 通常:2,500ポイント リボ払い:5,000ポイント | 通常:5,000ポイント リボ払い:10,000ポイント |
ボーナスポイント | 2,500ポイント | 10,000ポイント |
合計獲得ポイント | 通常:5,000ポイント(還元率1.0%) リボ払い:7,500ポイント(還元率1.5%) | 通常:15,000ポイント(還元率1.5%) リボ払い:20,000ポイント(還元率2.0%) |
※:100万円以上はボーナスポイント10,000ポイントで固定
エポスカードで100万円決済してももらえるエポスポイントは5,000ポイントなので、エポスゴールドカードの20,000ポイントがいかに多いかが分かりますね。4倍も多い計算になります。
これに先ほどの「1エポスポイント=0.6マイル」という特典を合わせると、年間100万円利用したときに貯まるマイル数は
- エポスゴールドカード:100万円で9,000マイル(通常支払い) or 12,000マイル(リボ払い)
- ANA一般カード:100万円で5,000マイル(通常支払い) or 10,000マイル(有料会員プログラム加入)
- JAL普通カード:100万円で5,000マイル(通常支払い) or 10,000マイル(有料会員プログラム加入)
となります。
エポスゴールドカードはリボ払いで12,000マイル、ANA一般カードは10マイル移行コース(別途年会費6,000円)に加入で10,000マイル、JAL普通カードはショッピングマイル・プレミアム(別途年会費3,000円)に加入で10,000マイル手に入れることができます。
同じ100万円利用で貯まるマイルはエポスゴールドカードの方が2,000マイルも多くなります。
エポスゴールドカードは1度でも年間50万円以上利用すれば翌年以降ずっと年会費無料になりますので、手間はかかりますが一番少ない費用でマイルをガッツリ貯めることができます。
また、エポスゴールドカードには空港ラウンジ無料利用特典も付帯されていますので、より快適な旅行を楽しむことができますよ。
エポスカードからのインビテーションでエポスゴールドカードに切り替えると年会費は永年無料です。ANAカードやJALカードは必ず年会費が発生しますので、この部分でもお得度はエポスゴールドカードの方が上だと言えます。
エポスゴールドカードを直接申込で発行してしまうと年会費5,000円が発生しますので、少し面倒ですがエポスカードからのインビテーションを狙いましょう。年間50万円以上使えば、高い確率でインビテーションが来ます。
方法3.エポスゴールドカードでポイントアップ3倍店舗をフル活用する
さらに、エポスゴールドカードには自分で選んだ3つの店舗をポイントアップの対象店にできる特典も付いています。ポイントアップ率は最大3倍(200円=3ポイント)であり、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、電気代、水道代、携帯代なども対象店に選ぶことが可能です。
方法4.JQエポスゴールドカードを使う
エポスカードはJR九州との提携カードであるJQエポスカードを発行しており、そのゴールドカードがJQエポスゴールドカードです。内容はエポスゴールドカードと同じですが、貯められるポイントがエポスポイントではなくJRキューポに変わります。
JRキューポはTOKYUルートを使うことで75%の高レートでANAマイルに交換することが可能です。
JRキューポ1,000ポイントをTOKYUルートを使ってANAマイルに交換する場合を例に見てみると、
【TOKYUルート】
JRキューポ(1,000P) ⇒ 永久不滅ポイント(200P) ⇒ ドットマネー(1,000P) ⇒ TOKYU POINT(1,000P) ⇒ ANAマイル(750マイル)
最終的にANAマイルを750マイル手に入れることができます。
エポスゴールドカードでは1,000ポイント=600マイル(交換レート60%)での交換となりますので、JQエポスゴールドカードを使うと150マイルも多くマイルを貯められる計算になります。
永久不滅ポイントを利用するためにはセゾンカードが必要となります。同じくJRキューポを貯めることができるJQ CARDセゾンなんかもありますので、効率よくANAマイルを貯めるなら一緒に利用しておくといいでしょう。
ドットマネーはアメーバブログやAbemaTVでも有名なAmeba(アメーバ)が運営するポイントサイト『.money(ドットマネー)』のポイントです。サイトに登録するだけで利用できますので、TOKYUルートを使う場合は事前に登録しておきましょう。
TOKYU POINTは東急関連のクレジットカードを持っていると利用できます。ANAマイルを貯めるならANAカードのANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードを選んでおけば間違いありません。定番です。
少し準備が大変ですが、せっかく貯めたJRキューポを無駄にしないためにも用意しておきましょう。
一方、JALマイルに関してはエポスポイントからの交換の方がお得です。
JRキューポをJALマイルに交換する場合、どのような手段を使っても交換レートは最高50%にしかなりません。エポスポイントからの交換であれば交換レートは60%ですので、10%も損する計算になります。
わざわざJQエポスゴールドカードを発行するメリットはないでしょう。
JQエポスゴールドカードは九州にある対象のアミュプラザ内JQカードカウンターでエポスゴールドカードから切り替えることで手に入れることができます(Web上からの申込は不可)。詳しい手順などはゴールドデスクに電話相談することで聞くことができます。
まとめ
最後にエポスカードを使い続けたほうがいいのか?別のクレジットカードに乗り換えたほうがいいのか?という話ですが、
- 普通のエポスカードを使っている ⇒ ゴールドカードやANAカード、JALカードに変えた方がいい
- エポスゴールドカードを使っている ⇒ 現状維持でOK。ANAマイルを貯めるならJQに切り替えもあり
といった感じ。年会費無料のエポスカードを使っている場合のみマイルを貯めるのはおすすめできませんので、年間100万円以上使ってゴールドへのインビ(招待)を待つか、ANAカードやJALカードへの切り替えをおすすめします。
「ANAカードとJALカードはどっちの方がお得か?」という話は住んでる場所やライフスタイルによって変わってきますので、『JALカード VS ANAカード!どっちの方がお得に使えるか比較』を参考にして、それぞれの特徴を掴んでください。
*1:1 | ANAカードは10マイル移行コース(VISA/MasterCard:年会費税別6,000円 JCB:年会費税別5,000円)、JALカードはショッピングマイル:プレミアム(年会費税別3,000円) |
---|
コメント欄
記事が古すぎて読んで損した