エポスカードと楽天カードはどちらも年会費無料でありながらポイントが貯まりやすかったり、様々な場面で割引になったりなどメリットの多いクレジットカードとして人気です。10代~20代女性だけに絞れば保有率は楽天カード1位、エポスカード2位という人気ぶり。
ただ、実際に発行しようとすると「どちらの方がお得か分からない」という方も多いはず。
そこで今回は、エポスカードと楽天カードを旅行関連を中心に比較していきたいと思います。
エポスカードと楽天カードの基本情報比較表
まずはエポスカードと楽天カードの基本的なスペックについて比較してみましょう。
エポスカード | 楽天カード | |
---|---|---|
券面 | ![]() | ![]() |
国際ブランド | VISA | VISA/MasterCard/JCB/AMEX |
年会費 | 無料 | 無料 |
家族カード | – | 無料 ※5枚まで発行可 |
ETCカード | 無料 | 550円(税込) |
ポイント還元率 | 0.5%~5.0% (200円=1P) | 1.0%~4.0% (100円=1P) |
マイル還元率 | ANA:1P ⇒ 0.5マイル JAL:1P ⇒ 0.5マイル | ANA:1P ⇒ 0.5マイル |
優待割引(海外) | 韓国、台湾、タイ、ハワイで割引 | 楽天トラベルでポイント割引 |
優待割引(国内) | 観光スポットやお買い物が割引 | 楽天トラベルでポイント割引 |
傷害死亡・後遺障害 | 500万円 | 2000万円 |
傷害治療補償 | 200万円 | 200万円 |
疾病治療補償 | 270万円 | 200万円 |
救援者費用 | 100万円 | 200万円 |
賠償責任 | 2,000万円 | 2,000万円 |
携行品損害 | 20万円 | 20万円 |
海外旅行保険の付帯条件 | 自動付帯 | 利用付帯 |
国内旅行保険 | – | – |
ショッピング枠 | 10万~100万円 | 10万~100万円 |
海外キャッシング枠 | 個別に設定 | 個別に設定 |
海外現地のサポートデスク | 世界38都市 | – |
空港ラウンジ | × | × |
審査難易度 | 低い | 低い |
大きな違いは『家族カードの有無』『ポイント還元率の高さ』『優待特典の内容』『疾病治療補償の充実度』の4つ。これ以外は非常に似ていますので、この4つを中心に比較すればどちらがお得か?(どちらを発行するべきか)が分かってきます。
ポイントは楽天カードの方が貯まりやすく、ホテルやツアー代金をポイント割引ができる
ポイント還元率はエポスカードが0.5%、楽天カードが1.0%であり、対象店(サービス)で使うことによって2倍や3倍のポイントを貰うことができます。普段のショッピングや光熱費の支払いとして使う場合は一番低いポイント還元率で使用しますので、ポイントの貯まりやすさは楽天カードの方が上だと言えます。
さらに、楽天カードは楽天トラベルで使用するとポイントが2倍になります。旅行好きであれば楽天トラベルでホテルや旅館の予約をすることも多いかと思いますので、利用頻度が高いほどどんどんポイントを貯めることができます。
貯めたポイントは1楽天トラベルでポイント=1円として使うことができますので、無駄になってしまうことがありません。ポイント有効期限も「最後に使った月から1年間」となっていますので、使い続ける限り無制限で貯めることができます。
私も楽天カードを使っていますが、1年もあれば簡単に10,000ポイントぐらい貯まりますので、年に1回しか旅行に行かない方でも十分恩恵を受けることができますよ。
エポスカードはポイント還元率があまり高くない
一方、エポスカードは通常時のポイント還元率0.5%とあまり高くありません。マルイをはじめとした提携店で利用すればポイントが最大5倍~6倍で貯めることができますが、普段から利用しているお店が対象店に含まれていなければ非常にポイントが貯めにくくなっています。
このあたりは個人差が非常に大きいですので、エポトクプラザで自分が普段利用しているお店がどれぐらい含まれているかを確認してみるといいでしょう。たくさん含まれているのであれば、エポスカードの方がお得になる場合もあります。
特にマルイでは常にポイント還元率1.0%で貯めれますし、「マルコとマルオの7日間」ではほぼ全商品が10%割引になるため非常にお得です。
ただ、エポスカードはポイントを貯めても旅行関連の使い道があまりありません。ギフト券や通販のポイントなど幅広く交換できるのですが、旅行関連ではマイルぐらいしかなく、還元率自体もあまりよくありません。
マイルは楽天カードの方が貯まりやすい(陸マイラーならこっちがおすすめ)
楽天カードでは2ポイント⇒1マイルでANAマイルに交換することが可能。楽天トラベルや楽天市場など楽天のサービスで使えばポイントが2倍になりますので、100円利用ごとに1マイル貯まる計算になります。
さらに、ANAマイレージモール経由で楽天市場や楽天トラベルでお買い物をすれば200円ごとに1マイルを直接ANAマイレージクラブのマイル口座に貯めることができますので、ショッピング200円につき2マイル(楽天サービスなら200円=3マイル)貯めることができ、かなりの高還元率だと言えます。
一方、エポスカードは200円=1ポイント=0.5マイルとなっていますので、楽天カードの半分の効率でしかマイルを貯めることができません。JALマイルに交換できるメリットはありますが、もし本気でJALマイルを貯めるのであれば本家JALカードを利用した方が効率がいいです(JALカードは200円~100円=1マイル貯まる)。
海外現地での割引優待はエポスカードの方が多い
楽天カードは楽天トラベル経由で宿泊先やツアーの割引ができましたが、エポスカードは海外現地での優待割引が多いです。エポトクプラザという会員専用の割引優待が用意されており、韓国・台湾・タイ・ハワイの4ヶ所でショッピングや観光スポット、マッサージ、レストランなどで割引してもらうことができます。割引適用条件も「クーポン画面をスマホで提示してエポスカードで支払うだけ」と非常に簡単です。
また、エポトクプラザは国内でも優待割引が用意されており、観光スポット、温泉、旅館・ホテル、ツアー、レンタカーなど様々な場所で割引してもらうことができます。宿泊先とツアーとレンタカーの割引対象は楽天トラベルの方が多いですが、人によってはエポトクプラザの方がお得になる場合もあります。
楽天カードの国際ブランドをJCBにすれば海外現地で割引優待が使える
楽天カード自体には海外現地で使える割引優待が用意されていませんが、国際ブランドをJCBにすることでJCBの割引優待を利用できるようになります。JCBは「たびらば」と呼ばれる会員限定の割引優待を用意しており、韓国や台湾、タイ、ハワイはもちろん、マレーシアやグアム、イギリス、アメリカ本土など世界中で割引優待が用意されています。
使い方もエポトクプラザと同じで「クーポン画面を見せて楽天カードで支払うだけ」と非常に簡単。
支払いの面からみるとVISAやMasterCardに劣りますが、割引優待目的のサブカードとして使うのであればJCBの楽天カードも悪くありませんよ。
エポスカードなら海外現地に日本語でのサポートデスクがある
エポスカードでは世界38ヶ所にサポートデスクが設置されています。日本語で現地でのイベント情報や免税店、ホテル、レストランを紹介してもらったり、予約・手配を代行してもらえますので、言葉の分からない国でも存分に旅行を楽しむことができます。
参考記事:海外サポートデスク一覧
一方、楽天カードにはそういったサービスは用意されていません。
最近になってハワイにハワイ政府が唯一認めた免税店「ハワイ・ワイキキ T ギャラリア ハワイ by DFS」内に楽天カード専用のラウンジが出来ましたが、ハワイに行かない人にとってはメリットがありませんからね。
楽天カードをJCBにすれば海外現地のサポートデスク「JCBプラザ」が使える
ただ、海外現地のサポートデスクも楽天カードの国際ブランドをJCBにすることでカバーすることができます。JCBでは世界52都市にJCBプラザと呼ばれるサポートデスクが用意されており、無料で現地情報・観光情報を教えてもらったり、ホテル・レストランなどの予約をしてもらえたり、カード紛失時の緊急対応まで行ってもらえます。
海外地域 | エポスカード海外サポートデスク | JCBプラザ |
---|---|---|
ヨーロッパ | ロンドン パリ ローマ ミラノ フランクフルト ウィーン マドリッド バルセロナ アテネ アムステルダム ブダペスト コペンハーゲン | ロンドン パリ ローマ ミラノ フランクフルト ウィーン マドリッド バルセロナ アテネ アムステルダム ブダペスト コペンハーゲン ジュネーブ イスタンブール |
アジア | 香港 北京 上海 バンコク シェムリアップ シンガポール 台北 ソウル バリ セブ | 香港 北京 上海 大連 バンコク シェムリアップ シンガポール 台北 ソウル 釜山 バリ ジャカルタ セブ マニラ ホーチミンシティ クアラルンプール |
オセアニア | シドニー ゴールドコースト ケアンズ オークランド クィーンズタウン | シドニー ゴールドコースト ケアンズ パース オークランド クィーンズタウン フィジー |
北アメリカ | ニューヨーク オーランド ロサンゼルス サンフランシスコ ラスベガス シカゴ ホノルル グアム サイパン バンクーバー トロント | ニューヨーク オーランド ロサンゼルス サンフランシスコ ラスベガス シカゴ ホノルル グアム サイパン バンクーバー トロント |
南アメリカ | – | サンパウロ リマ |
アフリカ | – | カイロ |
海外サポートデスクの所在地を比較すると上記の通り。私も外国語に自信がないためサポートデスクを利用しますが、やはり安心度が違いますし、観光ガイドブックには乗っていない最新の情報を教えてもらえるため、いつもより旅行の充実度がアップした気分になれますよ。
海外旅行保険はほぼ同額だが、使いやすいのはエポスカード
海外旅行保険で一番利用頻度の高い「傷害治療補償(ケガの治療費を補償)」と「疾病治療補償(病気の治療費を補償)」の額がどちらも200万円(エポスカードは疾病治療補償が270万円)まで補償されます。
ただ、付帯条件はエポスカードが自動付帯、楽天カードが利用付帯となっていますので、エポスカードの方が保険が使いやすいと言えます。持っているだけで海外旅行保険が適用されますので、お守り代わりの1枚としても役立ちます。
また、エポスカードにはキャッシュレスが付いているため、現地病院での支払いをエポスカードで済ませることができます。キャッシュレス非対応のクレカでは数十万円する現地での支払いを立て替えなければいけませんから、この点はエポスカードの大きなメリットと言えます。
会員専用の緊急医療アシスタントサービスに電話すれば24時間日本語で対応してもらうことができますので、万が一のケガ・体調不良の時にもすぐに対応することができます。
2枚を所有して海外旅行保険を充実させるのもあり
海外旅行保険はカードの数だけプラスすることができますので、エポスカードと楽天カードを同時に所有するのもありです。実際にクレカだけで海外旅行保険をカバーする人の中には複数枚のカードを発行して傷害治療補償や疾病治療補償を500万円や1,000万円補償してもらっている方もいます。
特にアメリカやヨーロッパなど医療費の高い地域ではエポスカードや楽天カードだけの補償額だけではカバーできないことも多いですので、掛け捨ての海外旅行保険に入るのが面倒だったり保険費用を節約したい場合は、2枚同時に発行しておくのもおすすめです。
エポスカード | 楽天カード | 合計補償額 | |
---|---|---|---|
疾病治療補償 | 270万円 | 200万円 | 470万円 |
傷害治療補償 | 200万円 | 200万円 | 400万円 |
携行品損害 | 20万円 | 20万円 | 40万円 |
世界の救急医療事情を見ると、虫垂炎でも治療費が100万円近くかかる場所が多いですので、疾病治療補償が470万円あるのは非常に安心できます。
また、携行品損害があれば紛失したスマホやカメラを買い治す時にお金を無駄にする必要もなくなります。
まとめ
以上がエポスカードと楽天カードの比較です。ポイントやマイルの貯まりやすさ、宿泊費用の割引を考えるなら楽天カードが、現地での割引や万が一サポートを丁寧に行ってもらいたい場合はエポスカードがおすすめです。
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